ワン切り詐欺とは?具体的な手口や詐欺に遭わないための対策を解説

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見知らぬ国際電話番号から着信があり、すぐに切れた経験はありませんか?これは、いわゆる「ワン切り」と呼ばれる着信だけを残し、着信者に折り返しをさせて、意図的に高額な国際通話料金を請求する「国際ワン切り詐欺」の可能性があります。

本記事では、国際ワン切り詐欺の具体的な手口と折り返してしまった際の対処法、ワン切り詐欺に遭わないための対策を解説します。ワン切り詐欺による被害を未然に防ぐために、ご活用ください。

目次

ワン切り詐欺(国際ワン切り詐欺)とは

ワン切り詐欺(国際ワン切り詐欺)とは

ワン切り詐欺とは、ワンコールして着信履歴だけ残す「ワン切り」を用いた詐欺のことです。近年では、主に国際電話番号を悪用したケースが増えており、「国際ワン切り詐欺」とも呼ばれています。

見知らぬ海外の電話番号からの着信は、「国際ワン切り詐欺」の可能性があり、着信番号に折り返し電話をすると高額な国際通話料を請求される手口が横行しています。

ワン切り詐欺(国際ワン切り詐欺)の具体的な手口

ワン切り詐欺(国際ワン切り詐欺)の具体的な手口

国際ワン切り詐欺の被害に遭わないためには、その手口を理解しておくことが重要です。ここでは、具体的な手口を解説します。

1.知らない国際電話番号からワン切り電話がかかってくる

国際ワン切り詐欺では、知らない国際電話番号から、ワンコールだけで切れる「ワン切り電話」がかかってきます。

国際電話番号は、電話番号の先頭に「+」が表示されることが特徴です。「+」の後に表示される数字は国によって異なり、日本は「81」、アメリカ・カナダは「1」が該当します。

国際ワン切り詐欺で、主に悪用されている可能性のある国際電話番号は、以下のとおりです。

  • +1(アメリカ、カナダ)
  • +800、+844(国際フリーフォン※)
  • +44(イギリス)

※国際フリーフォンは、電話を受けた側が料金を負担する着信課金式の電話番号

また、日本の国番号である「+81」からの電話も、詐欺に用いられるケースがあります。「+81」から始まる電話番号の詐欺については、こちらの記事でも解説しているのでぜひご覧ください。

「+81」からはじまる電話番号とは?数字の意味や着信のリスクを低減する方法を解説

2.被害者が折り返すことで高額な電話料金が発生する

被害者が見知らぬ番号からの電話が気になり、折り返し電話をしてしまうと国際電話番号につながり、高額な通話料金が発生します。

3.通話時間を引き延ばすために自動音声などが流れる

被害者が折り返し電話を行うと自動音声が流れ、通話時間を引き延ばそうとされます。自動音声により通話時間をなるべく長くして、通話料金をより高額にするための手口です。

4.被害者に高額な電話料金の請求が届き、その一部が犯罪グループに報酬として支払われる

国際ワン切り詐欺の被害者は、国際電話番号に折り返したことにより接続料として高額な電話料金を日本の電話会社から請求され、支払うことになります。

日本の電話会社から海外の電話会社に対して国際電話の接続料が支払われます。その後、海外の電話会社からワン切りした犯罪グループに対し、接続料の一部がキックバック(報酬)として支払われる仕組みです。

5.犯罪グループのリストに掲載されるリスクもある

被害者が着信に折り返し電話を行うと、詐欺行為が有効なターゲットであると認識され、犯罪グループのリストに掲載されるリスクが生じます。その結果、手口の1で解説した「悪用されている可能性のある国際電話番号」から何度も電話がかかってくるケースも存在します。

ワン切り電話に折り返してしまったら

国際ワン切り詐欺からの着信に折り返して自動音声で個人情報を求められるなどの不審な点があれば、すぐに切ることが大切です。万が一、クレジットカード番号や銀行口座などの個人情報を伝えてしまった場合は、クレジットカード会社や銀行に連絡してクレジットカードの停止や口座の凍結などを相談しましょう。

併せて、早急に警察にも相談してください。

ワン切り詐欺に遭わないための対策

国際ワン切り詐欺の被害を未然に防ぐために、以下の対策を行うことが重要です。

見覚えのない国際電話には出ない、折り返さない

見覚えのない国際電話には出ないようにしましょう。着信履歴があっても折り返し電話はしないことが大切です。

着信拒否設定や国際電話設定の解除を行う

キャリア側での着信拒否設定や国際電話の設定の解除を行うことも、国際ワン切り詐欺からの被害を防ぐ対策になります。ここでは具体的な着信拒否設定の方法や、国際電話の設定方法について解説します。

キャリア側での着信拒否設定を活用する

着信拒否をするなら、キャリア(通信会社)が提供する着信拒否サービスを活用するのがおすすめです。

ドコモでは、着信拒否をする番号を最大30件まで登録できる「迷惑電話ストップサービス」を提供しています。圏外や非通知からの着信も遮断でき、怪しい番号からの着信によるリスクを軽減できるため、ぜひご活用ください。

また、キャリアだけでなく、スマホ側でも着信拒否の設定が可能です。Android端末とiOS端末で設定方法が異なるため、ご自身の端末に合わせて設定しましょう。

Android端末の場合

Android端末で着信拒否を設定する手順は、以下のとおりです。

  1. ホーム画面を表示し、通話アプリを選択する
  2. メニュー(︙)アイコンをタップ後、「設定」を選択
  3. 着信拒否に関連した項目を選択し、設定を行う

iPhoneの場合

iPhoneで設定する手順は、以下のとおりです。

  1. ホーム画面を表示し、電話アプリを選択する
  2. 履歴・よく使う項目・留守番電話のいずれかを選択する
  3. 着信拒否を設定する番号の「i」マークを選択する
  4. 下部へスクロールしたら「発信者を着信拒否」をタップする

なお、ご利用の機種・メーカーによって設定方法は異なります。詳しい設定方法は、利用している機種の公式Webサイトをご確認ください。

キャリアが提供する国際電話の設定を解除する

キャリアが提供する国際電話の設定を解除して、国際電話への発信を行わないようにするのも国際ワン切り詐欺の対処法の一つです。

ドコモでは「WORLD CALL」の解約手続きを行えば、スマホから国際電話への発信ができなくなります。手続きの手順は、以下のとおりです。

  1. 「My docomo」にアクセス
  2. 「お手続き」をタップ
  3. 「海外」をタップ
  4. 「海外へかける(WORLD CALL)」をタップ
  5. 「解約」をタップ

セキュリティ対策サービスを活用する

セキュリティ対策サービスには、詐欺などの危険な番号からの着信時に警告画面を表示してくれる機能などが備わっているものがあります。電話に出る前に不審な電話かどうかを判断できるため、ワン切り詐欺の被害防止につながります。

「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」の「迷惑電話対策」機能では、迷惑電話や詐欺など危険な電話の可能性が高い番号からの着信があった場合、または発信しようとした場合に警告画面が表示されます。

まとめ

国際ワン切り詐欺は、不審な国際電話番号からの着信に折り返すことで、高額な国際通話料が請求される詐欺の手口です。

知らない国際電話番号からワンコールの着信が残る、折り返すと自動音声などが流れて通話時間を引き延ばされるなどの特徴があります。一度折り返してしまうと犯罪グループのリストに掲載されるリスクもあるため、警戒が必要です。

ワン切り詐欺に遭遇しないためにも見覚えのない国際電話番号からの着信には出ない、折り返さないようにしましょう。キャリア側や端末側での着信拒否設定や国際電話設定の解除を行うのも対策の一つです。セキュリティ対策サービスなども活用し、国際ワン切り詐欺の被害を未然に防ぎましょう。

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