「+81」からはじまる電話番号とは?数字の意味や着信のリスクを低減する方法を解説
「+81」からはじまる電話番号から電話があった際、普段見慣れない発信先からの電話なので、どんな相手がかけてきているのか不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
「+81」がつく電話番号の着信のなかには、悪意のある第三者が金銭を騙し取ったりする目的で電話をかけてきていることもあるため、注意が必要です。悪意のある第三者からの着信による被害を避けるためには、「+81」がついた電話番号からの着信に対するリスクを事前に理解し、適切に対処することが重要です。
本記事では、「+81」からはじまる電話番号の意味や「+81」がついた電話番号からの着信によるリスクを低減させる方法について解説します。これらの知識を身に付け、不審な電話にも焦らず対応できるようにしましょう。
目次
「+81」からはじまる電話番号とは
「+81」からはじまる電話番号は、国際電話識別番号の「+」と日本の国番号「81」を組み合わせた番号です。
「国際電話識別番号」は国際電話をかける際に最初に入力する記号のことで、「国番号」とは国際連合の専門機関であるITU(国際電気通信連合)により、国ごとに割り当てられた1〜3桁の番号のことを指します。
国際電話をかける際は、電話番号の冒頭の「0」の代わりに国際電話識別番号の「+」と発信先の国番号を入力します。たとえば、「090-xxxx-xxxx」という日本の電話番号に海外から国際電話をかける場合、「+8190-xxxx-xxxx」と入力します。
「+81」がついた電話番号が表示される理由
電話がかかってきた際に「+○○」と表示されるのは、多くの場合国際電話を着信していることが理由です。
国際電話の着信があった際には、電話番号の最初に「+」と相手の契約している通信会社の国番号が表示される仕組みになっています。
日本の国番号は「81」であるため、日本の通信会社と契約したスマホが海外から発信すると、受信者のスマホ画面上には「+81」がついた番号が表示されます。
「+81」がついた電話番号からの着信は危険?
「+81」がつく電話番号は、上記のとおり国際電話を着信した際に表示されますが、すべてが安全な電話であるとは限りません。なかには、悪意のある第三者が金銭を騙し取ったり、個人情報を聞き出したりする目的で電話をかけてきていることもあるため、注意が必要です。
たとえば、実在する大手通信キャリア会社を装い、自動音声ガイダンスなどで架空の未納料金の支払いを求める「架空料金請求詐欺」や、着信履歴だけを残す”ワン切り”を行い、国際電話へ折り返し電話をさせることで発生する高額な通話料金を狙う「国際ワン切り詐欺」などのケースがあります。
警察庁の調査によると、2023年1月~12月の間に発生した特殊詐欺事件では、国際電話番号を悪用したケースが増加しています。近年は「+81」のほかに、「+1(米国・カナダ)」や「+44(イギリス)」などからはじまる国際電話番号による被害も報告されています。
このような特殊詐欺グループは、海外の電話番号を取得して通話できるアプリなどを悪用し、国際電話をかけていると考えられています。本来、現地の電話番号が必要な手続きやサービスを海外からも利用できるようにするために作られたアプリが、国際電話を装う特殊詐欺に悪用されてしまっているのが現状です。
このように、国際電話は詐欺を目的として使用される場合があるため、「+」からはじまる電話番号から着信があった際は十分に注意しなければなりません。
【悪用されている可能性のある国際番号の種類】
番号 | 該当の国 |
---|---|
+1 | アメリカ、カナダ |
+44 | イギリス |
+800、+844 | 国際フリーフォン(※) |
+81 | 日本 |
※国際フリーフォンは、電話を受けた側が料金を負担する着信課金式の電話番号
参考:警視庁「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)p11」
https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/tokusyusagi/hurikomesagi_toukei2023.pdf
「+81」がついた電話番号からの着信によるリスクを低減させる方法
「+81」からはじまる電話番号からの着信のなかには、前述のように詐欺目的のケースもあります。海外からの電話に心当たりがない場合は、悪意のある第三者からの電話である可能性が高いため、注意が必要です。
以下では、「+81」からはじまる電話番号から電話がかかってきた際のリスクを低減させる方法について解説します。
電話に出ない、折り返さない
「+81」がついた番号からの着信は、基本的に応答しないようにしましょう。不在着信だとしても、折り返さないようにするのが賢明です。国際電話の相手が悪意のある第三者である場合、折り返しの電話をさせて国際通話料金の詐取を狙っている可能性があるためです。
国際電話を悪用した詐欺の手口については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
海外から電話がかかってくるのはなぜ?不審な電話を見極める方法とは
また、電話に出てしまうと、自身の電話番号が有効であることを相手に把握されてしまいます。相手は無作為に番号を生成して電話をかけているケースもあるため、電話番号が有効であることは一つの情報を与えることになります。それ以降、詐欺目的の電話が異なる番号から頻繁にかかってきたり、有効な電話番号として情報を売られたりするケースも考えられます。
もし電話に出てしまったときは、すぐに通話を切りましょう。名前や住所などの個人情報は伝えないようにしてください。また、上記で解説したほかの国際番号の場合も同様に出ないようにしましょう。
「+81」を「0」に置き換えて検索してみる
「+81」がついた電話番号からの着信が知人や友人、会社からなどの可能性が否定できない場合にも、すぐに応答しない方が賢明です。その場合、相手に折り返す前に「+81」を「0」に置き換えて、見覚えのある電話番号かどうか確認してみましょう。
たとえばメール内検索を行うことで、メールの署名欄に記載された電話番号がヒットする可能性があります。また、Webで電話番号を調べると、発信元の企業や公的機関などの公式サイトが見つかる場合もあります。
上記の方法で検索し、知人や身に覚えのある企業・サービスの電話番号だと判明した場合は電話を折り返しても問題ないでしょう。しかし、情報が見つからない場合は悪意のある第三者からの迷惑電話の可能性があるため、折り返さないようにしてください。
セキュリティ対策サービスを活用する
迷惑電話による被害を防ぐには、詐欺の可能性がある番号からの電話を受け取った際、警告画面を表示してくれるセキュリティ対策サービスの活用がおすすめです。
ドコモの「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」には、迷惑電話からユーザーを守るための「迷惑電話対策」機能が備わっています。詐欺などの危険な番号の発着信時に警告表示をしてくれるため、通話を介して金銭をだまし取ろうとする危険な行為や執拗な勧誘などの迷惑行為からも守ってくれます。
まとめ
「+81」からはじまる電話番号は、国際電話識別番号の「+」と日本の国番号「81」を組み合わせた番号で、主に日本国外から日本へ国際電話をかける際に使用されます。
海外から電話がかかってくる相手に見覚えがない場合、基本的には電話に出ないようにしましょう。相手が悪意のある第三者である場合、電話に出ることで詐欺の被害に遭う可能性があるためです。
迷惑電話による詐欺被害を防ぐためには、セキュリティアプリの活用がおすすめです。不審な電話番号から電話があった際に警告画面を表示してくれるため、電話に出るかどうかの判断をしやすくなります。スマホを安全に利用したい方は、セキュリティアプリの活用をぜひ検討してみてください。