オレオレ詐欺の対策と現状|被害に遭った際の対処法も紹介

#迷惑電話対策
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オレオレ詐欺は、高齢者を中心に多くの被害をもたらしています。親族になりすますだけでなく、警察官や弁護士などを装って金銭を要求する手口もあり、詐欺と気づかないまま大金を失ってしまうケースも少なくありません。

本記事では、オレオレ詐欺の実態や手口、被害に遭いやすい人の特徴を解説し、詐欺に巻き込まれないための具体的な対策を紹介します。

目次

オレオレ詐欺とは

オレオレ詐欺とは

オレオレ詐欺は、親族や警察官、弁護士などを装い、事件や事故を起こしたと偽って示談金などの名目で金銭を騙し取る、あるいは脅し取る犯罪です。犯人は電話を使って被害者を信用させ、冷静な判断ができない状態に追い込んだ上で金銭を要求します。

巧妙な手口で被害者を騙すため、一度被害に遭うと多額の金銭を失うケースが多く、深刻な犯罪の一つとされています。

オレオレ詐欺の現状

オレオレ詐欺の被害は依然として深刻な状況が続いています。警察庁の「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)」によると、2023年のオレオレ詐欺の認知件数は3,955件、被害総額は133.5億円に上りました。

特に高齢者を狙った詐欺が多く、巧妙な手口によって被害者が金銭を支払ってしまうケースが後を絶ちません。警察や自治体も注意喚起を行っていますが、引き続き警戒が必要です。

出典:警察庁「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)

オレオレ詐欺の手口

オレオレ詐欺の主な手口は、犯人が被害者の子どもや孫になりすまし、電話を通じて金銭を要求するというものです。最初の電話では、「風邪をひいて声が変わった」「携帯をなくした」といった理由を述べ、声や電話番号が変わったことを不審に思わせないようにします。

その後、別の電話で「会社のお金を使い込んだ」「カバンを落としてしまった」といった緊急性の高い理由を持ち出し、今すぐにお金が必要だと訴え、指定の口座に現金を振り込ませます。

オレオレ詐欺に遭いやすい人の特徴

警察庁の「令和元年 警察白書」によると、オレオレ詐欺の被害者のうち78.2%が「自分は被害に遭わないと思っていた」と回答しており、多くの被害者が詐欺のリスクを過小評価していることがわかります。

また、同じ資料によれば、被害者の75.1%が詐欺の電話を受けた後、誰にも相談していないことが判明しています。つまり、「親族と密に連絡・相談できない」「普段から親族と連絡を取る習慣がない」人が比較的被害に遭いやすいといえるでしょう。

さらに、法務省「令和3年版 犯罪白書」のデータによると、2020年におけるオレオレ詐欺の被害者の94.0%が65歳以上です。このことから、高齢者は特に詐欺に狙われやすい傾向にあるといえます。

出典:警察庁「令和元年 警察白書

法務省「令和3年版 犯罪白書

オレオレ詐欺の具体的な対策

オレオレ詐欺に騙されないためには、冷静な判断を保ち、怪しい電話への対応方法を知っておくことが重要です。

ここでは、オレオレ詐欺を防ぐための具体的な対策について解説します。

一度電話を切って家族に連絡する

電話で突然現金の用意を求められた場合、すぐに対応せず、一度電話を切ることが重要です。その後、もともと登録してある電話番号を使って、当事者本人や家族に連絡し、事実を確認しましょう。家族で「合言葉」を決めておくことも、詐欺防止の一つの方法です。

また、警察官が示談を仲介したり、弁護士が電話のみで金銭を要求することはありません。不審に感じた場合は相手の情報を詳しく聞き、電話番号案内サービスを利用して真偽を確認することも有効です。

金融機関職員のアドバイスを素直に聞く

金融機関では、高額な取引を行う際や高齢者の大口引き出し時に「何に使いますか?」「ご家族はご存知ですか?」などと職員が声をかけることがあります。

「自分は詐欺に遭わない」と過信せず、金融機関職員のアドバイスを素直に聞くことが大切です。職員の助言は不必要な取引を妨げるものではなく、詐欺被害を防ぐためのサポートであることを理解しましょう。

知らない人にはお金を絶対に渡さない

オレオレ詐欺では、銀行振込のほかに現金を直接渡す手口も存在します。その場合、親族などを装った犯人が直接現金を受け取りに来るのではなく、「代理人」を名乗る第三者を送り込むことが一般的です。どのような理由であっても、知らない人物に現金を手渡すことはやめましょう。

万が一、不審な相手が自宅を訪れた場合は、ドアを開けず、すぐに警察に連絡することが大切です。

セキュリティ対策サービスを活用する

「そもそも身に覚えのない電話に出ないようにすること」もオレオレ詐欺の有効な対策の一つです。詐欺の犯人は「風邪をひいた」「電話番号が変わった」などの理由をつけて声や異なる電話番号であることを説明し、被害者を信じ込ませようとします。不審な電話がかかってきたとあらかじめ気づくことができれば、詐欺に巻き込まれるリスクを大幅に減らせます。

不審な電話に出ないためには、セキュリティ対策サービスの活用が効果的です。たとえば、ドコモの「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」には「迷惑電話対策」機能があり、詐欺の可能性がある電話番号を自動で判別し、警告画面を表示します。この機能を活用すれば、オレオレ詐欺をはじめとする怪しい電話に出てしまうことを未然に防ぎやすくなるでしょう。

オレオレ詐欺に遭ってしまった場合の対処法

オレオレ詐欺に遭ってしまった場合の対処法

万が一、オレオレ詐欺の被害に遭ってしまった場合、適切な対応を取ることが重要です。

ここでは、オレオレ詐欺の被害に遭った際の具体的な対処法について解説します。

公的な相談窓口に連絡する

オレオレ詐欺の被害に遭った場合、まずは公的な相談窓口に連絡し、適切な対応についてアドバイスを受けましょう。以下の相談窓口を利用することで、サポートを受けることができます。

  • 警察相談専用電話:#9110
  • 消費者ホットライン:188

上記の窓口は無料で利用できるため、詐欺に遭ってしまった際は早めに相談することが重要です。

警察に通報する

オレオレ詐欺の被害に遭った場合、できるだけ早く警察に通報することが必要です。特に、すでに現金を渡してしまった場合は、迅速な対応が犯人の特定につながることもあります。

詐欺の電話を受けた際や未遂に終わった場合でも、警察に情報提供することで今後の被害防止につながります。匿名で情報提供をしたい場合は、「匿名通報ダイヤル(0120-924-839)」を利用しましょう。

まとめ

オレオレ詐欺に遭ってしまった場合は、冷静に行動し、迅速に関係機関に相談することが重要です。まずは警察相談専用電話(#9110)や消費者ホットライン(188)に連絡し、適切なアドバイスを受けましょう。また、実際に金銭を渡してしまった場合は、すぐに警察に通報し、被害届を提出することが必要です。

オレオレ詐欺は決して他人事ではなく、誰もが被害に遭う可能性があります。日頃から詐欺の手口を知り、家族と情報を共有することが大切です。万が一被害に遭ってしまった場合でも、適切な対応を取ることで被害を最小限に抑えられるため、速やかな行動を心掛けましょう。

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