国際電話詐欺とは?代表的な手口と詐欺被害のリスクを減らす対策法を紹介

#迷惑電話対策
公開日:
更新日:
セキュリティニュースのサムネイル画像

「+」から始まる国際電話がかかってきても、安易に出たり折り返したりしてはいけません。電話番号に見覚えがない場合、詐欺の可能性が高いです。

国際電話による詐欺を防ぐには、具体的な手口や対処法を知っておくことが大切です。本記事では、国際電話詐欺の代表的な手口とリスクを減らす方法をわかりやすく解説します。

目次

国際電話詐欺とは

国際電話詐欺とは

国際電話詐欺とは、国際電話番号を用いて行われる特殊詐欺の手口です。従来はIP電話番号を利用した詐欺が横行していましたが、昨今は「+1」や「+44」などからはじまる国際電話番号を通じて行われることが増えています。

ここでは、国際電話詐欺によって生じている被害の現状と注意した方がよい国際電話番号の種類を解説します。

国際電話詐欺による被害の現状

国際電話詐欺は、近年深刻化の一途を辿っています。以前は「050」ではじまるIP電話番号が悪用されるケースが目立ちましたが、IP電話契約時の本人確認義務化が進んだことで、IP電話番号に替わり国際電話番号が悪用される事例が増加しています。

警察庁のデータ(2024年6月中)によると、特殊詐欺に利用された番号のうち、約54%が国際電話番号という結果も出ています。国際電話詐欺は、高額な通話料を請求されるだけでなく、個人情報を聞き出され、さらなる犯罪に巻き込まれるリスクもあります。

見覚えのない国際電話番号からの着信には十分注意し、安易に折り返したり、個人情報を伝えたりしないよう、警戒が必要です。

引用:警察庁「外国からの電話の利用休止」

注意した方がよい国際電話番号とは?

国際電話番号は、先頭に「+」が表示されることが特徴です。

特に注意した方がよい電話番号は、「+1(アメリカ、カナダなどの北米地域)」「+44(イギリス)」「+800(国際フリーフォン※)」などからはじまる国際電話番号です。そのほかにも、「+83」「+422」など実在しない国番号を偽装して悪用するケースも報告されています。

もちろん、国際電話のすべてが詐欺目的ではありません。しかし、前述のように特殊詐欺に悪用されるケースも増えているため、国際電話をかけてくる相手に覚えがなければ不用意に出ないようにすることが大切です。

※国際フリーフォンとは、電話を受けた側が料金を負担する着信課金式の電話番号のこと。

国際電話詐欺の代表的な手口

国際電話詐欺の代表的な手口

国際電話詐欺の被害に遭わないために、代表的な手口とその仕組みを理解しておくことが大切です。ここでは3つの手口を紹介します。

国際ワン切り詐欺

国際ワン切り詐欺では、悪意のある人たちは着信音が一度だけ鳴る「ワン切り」と呼ばれる短い電話をかけ、着信履歴を残します。着信履歴を見たターゲットが電話を折り返すと、自動音声ガイダンスにつながり、さまざまな口実で通話時間を不必要に引き延ばされます。

結果として、高額な通話料金が発生し、その一部が背後にいる犯罪グループに流れる仕組みです。海外の通信事業者と犯罪グループが共謀しているケースが多く、通話料の一部が不正に分配されていると考えられています。

架空料金請求詐欺

架空料金請求詐欺とは、犯罪グループが大手企業などになりすまし、発生していない架空の料金を請求する手口のことです。この詐欺は国際電話番号から行われるケースもあるため、注意する必要があります。

国際電話番号からの着信に出ると、「未納の料金がある」「サービス停止を行う」などの内容の自動音声ガイダンスが流れます。内容を信じ込んでしまい料金を支払うことで、金銭的な被害に遭ってしまいます。

サポート詐欺

サポート詐欺とは、インターネットの最中に突然「ウイルス感染」などの偽警告画面を表示させ、不安を煽って偽のサポート窓口へ電話をかけさせる手口です。画面にはサポート窓口として国際電話番号が表示されており、電話をかけると、偽のオペレーターが「遠隔操作で解決する」などと持ちかけ、プリペイドカードの購入やネットバンクを通じた送金を要求してきます。

サポート詐欺では、詐欺グループが身元の特定を防ぐために、国内の電話番号ではなく国際電話番号を使用することが多いです。また、サポート詐欺のなかには、「010」という電話番号を用いるケースもあります。「010」は日本から海外へ電話をかける際に使用する国際電話識別番号であり、「0120」などのフリーダイヤルではありません。

偽の警告画面が表示された際の対処法については以下の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

サポート詐欺の偽広告画面の消し方とは?詐欺被害に遭った場合の対処法も解説

国際電話詐欺のリスクを減らす方法

国際電話詐欺による被害を防ぐには、適切な対策を行うことが重要です。ここでは、すぐに実践できる3つの方法を紹介します。

知らない国際電話には出ない、折り返さない

国際電話詐欺のリスクを減らすには、身に覚えのない国際電話がかかってきても基本的には出ないことが大切です。身に覚えのない国際番号からの着信は「国際ワン切り詐欺」の可能性があるため、折り返し電話もしないようにしましょう。

身に覚えがないと断定できない場合は、電話が切れてから、メールフォルダ内で番号を検索したり、Webサイトで該当する番号がないか調べたりするのがおすすめです。番号によっては、Webサイトの口コミで「迷惑電話」と明示されている場合もあるためです。調べた結果、自分とは何のつながりもない番号だと判明した場合は折り返さないようにしてください。

着信拒否の設定をする

キャリア側や端末側で着信拒否設定をすることで、国際電話詐欺のリスクを減らせます。知らない番号からの着信を拒否する設定にすれば、国際電話詐欺を防ぎやすくなるでしょう。

着信拒否の設定方法は、以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

海外から電話がかかってくるのはなぜ?不審な電話を見極める方法とは

また、国際電話への発信設定を解除することで、「国際ワン切り詐欺」などのリスクを低減できます。キャリアが提供する国際電話の設定の解除方法は、以下のとおりです。

キャリアが提供する国際電話の設定を解除する

国際電話への発信を行わないようにするために、国際電話の設定を解除するのも一つの方法です。ドコモが提供している「WORLD CALL」の解約手続きを行うことで、スマホから国際電話に発信できなくなります。

解約手続きは、以下の手順で行います。

  1. 「My docomo」にアクセス
  2. 「お手続き」をタップ
  3. 「海外」をタップ
  4. 「海外へかける(WORLD CALL)」をタップ
  5. 「解約」をタップ

セキュリティ対策サービスを活用する

身に覚えのない国際電話番号からの着信に出ないようにしていても、不用意に出てしまうリスクはゼロではありません。誤って国際電話に出てしまうリスクに備えて、セキュリティ対策サービスの活用がおすすめです。

ドコモの「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」の「迷惑電話対策」機能は、詐欺・架空請求などの可能性が高い電話番号を自動で判別し、警告画面を表示します。電話に出る前に危険性の高い着信を確認できるため、国際電話詐欺に誤って出てしまうリスクを減らすことができます。

国際電話詐欺に遭ってしまったら

国際電話詐欺に遭った場合は、警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」にすぐ相談してください。連絡先は、以下のとおりです。

国際電話詐欺の相手に個人情報を話してしまった場合は、早急にクレジットカード会社や銀行などの関連する機関に連絡して、クレジットカードの停止や口座の凍結を依頼しましょう。

まとめ

国際電話詐欺は、国際電話番号を用いて行う詐欺の手口で、「国際ワン切り詐欺」「架空料金請求詐欺」「サポート詐欺」など詐欺の内容は多岐にわたります。被害に遭わないためには、代表的な手口を理解しておくことが大切です。

また、国際電話詐欺のリスクを減らすには、身に覚えのない国際電話番号からの着信には出ない、折り返さないことが重要です。近年は「+1」「+44」「+800」などの国番号からはじまる番号のほか、「+83」「+422」など実在しない国番号を悪用して電話をかけてくるケースも報告されています。

キャリア側・端末側での着信拒否設定や、セキュリティ対策サービスも活用して、国際電話詐欺のリスクに備えましょう。

あんしんセキュリティ スタンダードプラン
あんしんセキュリティ スタンダードプランの機能

初回31日間 無料体験は
こちら!

初回31日間無料お試し ※ 上記ボタンからのお申込には、ドコモ回線の契約が必要です。お申込前に、対応機種(あんしんセキュリティアプリ)にてご利用機種の対応有無をご確認ください。
※ 31日経過後は自動継続となり、月額料金(税込550円)が発生します。あんしんセキュリティ トータルプランとあんしんセキュリティ スタンダードプランの初回無料は共通となっており、一方をすでにご契約いただいたことがある場合、初回無料の対象外となります。