スパイウェアの感染対策を3つ紹介!デバイス別の駆除方法についても解説

スパイウェアとは、スマホやPCに侵入してユーザーの個人情報を盗み、外部に情報を送信するプログラムのことです。
スパイウェアの侵入経路はさまざまありますが、一般的には不正なアプリやソフトウェアをインストールすることによってスマホ内に侵入します。侵入したスパイウェアはスマホのデータを外部に流出させるため、個人情報を守る対策が必要です。
この記事では、スパイウェアの感染対策やデバイス別の駆除方法を解説します。
目次
スパイウェアとは

スパイウェアとは、ユーザーの同意を得ることなくスマホ内に侵入し、スマホ内にある個人情報や通話履歴、位置情報などを監視・収集したり、不正に盗みとったりするマルウェア(スマホやユーザーに被害をもたらすことを目的とした、悪意のあるソフトウェア)の一種です。
ここでは、スパイウェアの主な侵入経路やウイルスとの違いについて解説します。
主な侵入経路
スパイウェアの主な侵入経路は、以下のとおりです。
- 不正なアプリのインストール
- メールなどに添付されているファイルのダウンロード
- 悪意のあるWebサイトへのアクセス
非公式ストアで配布されているアプリには、不正なマルウェアが仕込まれているケースもあるので、インストールすることで、スマホ内にスパイウェアを取り込んでしまう危険性があります。
また、メールに添付されたファイルにスパイウェアが含まれていて、ダウンロードすることによりスマホに侵入する可能性もあります。
そのほかには、見覚えのない相手からの不審なメールに記載されている悪意のあるWebサイトに遷移することで、スパイウェアが侵入するケースもあります。
ウイルスとの違いは?
スパイウェアとウイルスの違いについてよくわからない、という方もいるのではないでしょうか。スパイウェアとウイルスは、どちらもマルウェアの一種です。広義的には同一のものですが、「自己増殖」するかどうかで区別することができます。
ウイルスは、自ら増殖することでほかのソフトウェアに感染を広げることを目的としています。一方で、スパイウェアは自己増殖はしません。ユーザーが気づかないうちにソフトウェアへ侵入し、情報を盗み取って外部に送信することが目的です。
スパイウェアに感染した際の主な症状
ここからは、スパイウェアに感染した際に現れる主な症状について解説します。ご自身のスマホが感染していないか確認する際の参考にしてください。
スマホのカメラが勝手に作動する
スマホを触っていないのに搭載されたカメラアプリが勝手に起動する場合、スパイウェアに感染している可能性があります。カメラアプリを通じて盗撮・盗聴されていることがあり、個人情報が流出していることが想定されます。
ポップアップ広告が頻繁に表示される
ポップアップ広告が頻繁に表示される場合も、スパイウェアに感染している可能性があります。スパイウェアを通じて表示される広告は悪意のあるサイトへの誘導が目的で、ポップアップ広告にアクセスすると偽のログインページが表示されます。そこで個人情報を入力してしまうと、データを盗まれるおそれがあります。
スマホの性能が低下する
基本的に、スパイウェアはスマホのバックグラウンドで動作しながらデータを盗みます。そのため、内部システム動作や操作にも悪影響を与えるケースが多いです。突然スマホの動作が鈍くなる、読み込み時間が長くなるなどのパフォーマンス低下が認められたときは、スパイウェアに感染している可能性が考えられます。
スパイウェアの感染を防ぐ3つの対策

以下では、スパイウェアの感染を防ぐ対策を3つ紹介します。安全にスマホを使用するためにも役立ててください。
OSやアプリは常に最新の状態にアップデートする
OSやアプリは、最新の状態にアップデートしておきましょう。常に最新の状態にアップデートすることで、新たに発見されたセキュリティの脆弱性や不具合が修正され、スパイウェアが侵入するリスクを低減できます。OSやアプリのアップデートサービスが終了している場合は、早めに代替のソフトウェアやアプリへの移行を検討しましょう
不審なファイルのダウンロードや不審なURLへのアクセスを避ける
見覚えのない送信元からメールが来た場合、添付ファイルのダウンロードや記載されたURLへのアクセスは避けましょう。悪質なファイルやサイトを通じてスパイウェアに感染するリスクがあるためです。たとえば、不自然な日本語を使っていたり、一部が文字化けしたりしているメールは悪意のある第三者から送信されている可能性があります。
もしURLにアクセスしてしまっても、すぐにブラウザを閉じれば大きな被害にはつながる可能性は低いです。アクセス先でセキュリティの警告画面が表示されたり、アプリのインストールを誘導したりするケースもありますが、無視することで被害を抑止することができます。
セキュリティ対策サービスを活用する
スパイウェアの感染リスクを防ぐには、セキュリティ対策サービスを活用するのが効果的です。同サービスでは、ウイルスや不審なプログラムがないか確認し、検出した場合に知らせてくれるため、あんしんしてスマホを利用できます。
スパイウェアからスマホを守りたい場合は、ドコモの「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」の「ウイルス対策」機能がおすすめです。スマホ本体・アプリなどにウイルスや不審なプログラムがないかを確認し、検知した場合に通知してくれます。スパイウェアの感染が不安な方や、感染に備えたい方はぜひ活用をご検討ください。
スパイウェアが検出された場合の駆除方法
スパイウェアは、基本的に不正なアプリやファイルを削除することで駆除できます。ただし、アプリやファイルの削除で対処できない場合も考えられますので、その際はスマホの初期化なども検討する必要があります。
以下では、スパイウェアの駆除を目的としたアプリやファイルの削除方法について解説します。
Androidスマホの場合
Androidでは、スパイウェアを手動で削除できます。具体的な手順は以下のとおりです。
- Android端末をセーフモードで起動し、「設定」アプリを開く
- Androidアプリ一覧を開く
- 表示された一覧に不審なアプリや見覚えのないアプリが混ざっていないか確認する
- 不審なアプリがある場合、無効化した後にアンインストールする
- 端末を再起動させる
ダウンロードした不正ファイルを削除する方法(Files by Googleの場合)は、以下のとおりです。
- Files by Googleを開き、メニューのアイコン→削除アイコンの順でタップする
- 「ダウンロード済みファイルの削除」カードで、「ファイルを選択」をタップする
- 削除するファイルを選び、画面下部の「x件のファイルをゴミ箱に移動」をタップする
- 確認ダイアログが表示されたら、「x件のファイルをゴミ箱に移動」をタップする
iPhoneの場合
Androidと同様に、iPhoneもスパイウェアを手動で削除できます。不審なアプリを見つけた場合や、突然バッテリーが急激に減少したり、動作が遅れたりといった症状が現れた際は該当するアプリを削除しましょう。削除の手順は以下のとおりです。
- 「設定」アプリを開き、「一般」から「iPhoneストレージ」を選択する
- インストールされているアプリの一覧が表示されるので、不審なアプリや見覚えのないアプリがないか確認する
- 不審なアプリを見つけた場合は、そのアプリをタップし、アプリ詳細画面で「アプリを削除」を選択する
ダウンロードした不正ファイルを削除する方法は、以下の通りです。
- 「ファイル」アプリを開き、「ブラウズ」タブをタップする
- 「場所」で削除するファイルがある場所をタップする
- 右上にある「…(詳細ボタン)」をタップし、「選択」をタップする
- 削除したいファイルを選択し、「削除ボタン」をタップする
※1つのファイルを削除する場合は、該当ファイルを長押しして「削除」をタップする
まとめ
スパイウェアの侵入経路は、不正なアプリ・ソフトウェアのインストールや不審なメールに記載されたURLへのアクセスなどがあります。スパイウェアがスマホに侵入すると知らない間にデータが盗み取られてしまうため、適切な対策を行う必要があります。
具体的な対策として、OSやアプリを最新の状態にしておく、不審なメールに記載のURLにアクセスしない、またセキュリティ対策サービスを活用する、などが挙げられます。これらの複数の対策を組み合わせることで、スパイウェアの脅威から個人情報を効果的に守ることができるでしょう。