スマホのデータが漏洩する原因とは?漏洩するリスクや対処法を解説
スマホは私たちの日常生活に欠かせないツールですが、データ漏洩リスクは常に存在します。データが漏洩した場合、不正アクセスや金銭的な被害に遭うリスクもあり、深刻な事態に発展する可能性があるため対策は欠かせません。
本記事では、スマホのデータが漏洩する主な原因や、漏洩した際のリスク、対処法、未然に防ぐための対策について解説します。スマホを安全に利用したいと考えている人はぜひ参考にしてください。
目次
スマホのデータが漏洩する原因
まずは、データ漏洩を引き起こす主な要因について説明します。データ漏洩の原因はさまざまですが、なかには気づかないうちに個人情報が流出してしまうケースもあります。日常的な使用習慣を見直すことで対策につながるものばかりなので、一つずつチェックしてみてください。
スマホの盗難・紛失
スマホを盗まれたり紛失したりした場合、端末内のデータが第三者の手にわたるリスクがあります。画面ロック機能を設定していても、高度な技術を持つ犯罪者などによってロックを解除される可能性もあるため、リスクはゼロではありません。
そのため端末の管理にも細心の注意を払い、常に所在を把握しておくことが大切です。また、重要なデータは定期的にバックアップを取ることをおすすめします。
不正なサイトへのアクセス
銀行やクレジットカード会社を装った偽メールを受信し、本文に記載されているURLにアクセスしてしまうことがあるかもしれません。その際、巧妙に作られた偽サイトに誘導され、そこでクレジットカード番号などの個人情報を入力してしまうと、入力した情報が盗まれてしまうリスクがあります。
また、IDやパスワードを入力してしまうと、登録しているWebサービスなどのアカウントが乗っ取られるリスクがあります。
フリーWi-Fiの利用
公共の場で提供されているWi-Fiは手軽に利用できて便利ですが、セキュリティ上のリスクがあります。公共の場で提供されているフリーWi-Fiのなかには、通信が暗号化されていないWi-Fiがあり、第三者に通信内容を傍受される危険性があります。
さらに、悪意のある第三者が正規のWi-Fiを模した偽のWi-Fiを設置する悪質なケースもあります。偽のWi-Fiに接続した場合、遷移したサイトを経由してウイルスに感染し、個人情報が漏洩する危険性があります。
不正アプリのインストール
公式アプリストア以外でアプリをインストールする際、ウイルスを含む不正アプリであるケースもあるため注意が必要です。不正アプリをインストールした場合、ウイルスに感染し、個人情報が漏洩するリスクが高まります。
メールやSMSの誤送信
メールやSMSの誤送信も、情報漏洩の原因の一つです。送信先を間違えると、伝えるべきでない相手に個人情報が流出してしまう可能性があります。送信前には入念に宛先を再確認し、重要な情報を含む場合は特に慎重に送信を行う必要があります。
迷惑メールや迷惑SMSへの返信
迷惑メールや迷惑SMSであることに気づかず返信してしまった場合にも、個人情報が漏洩する危険性があります。これらのメッセージに返信すると、メールアドレスや電話番号が有効であることを送信者に知らせてしまうためです。
その結果、さらに多くの迷惑メールや迷惑SMSが届いたり、個人情報を不正に悪用される可能性が高まります。
スマホのデータ漏洩によって発生するリスク
スマホのデータが漏洩した場合、さまざまな問題が発生する可能性があります。個人情報の流出や金銭的損失、さらには法的責任を負うことも考えられるでしょう。
ここでは、具体的なリスクについて詳しく解説します。
不正アクセスが発生するリスク
データ漏洩は、悪意ある第三者によるアカウントなどへの不正アクセスの危険性を高めます。銀行口座への不正アクセス、クレジットカードが不正利用されるといった金銭的被害が発生することも考えられます。
また、メールアドレスなどの連絡先が流出すれば、迷惑メールやフィッシング詐欺の標的になるかもしれません。また、登録している家族や友人の個人情報も漏洩した場合、被害が広がるリスクもあります。
損害賠償・刑事罰が課せられるリスク
スマホに保存していた顧客・取引先などのデータが漏洩した場合、法的責任を問われる可能性があります。被害者から損害賠償を請求されたり、情報管理の不備により刑事罰の対象となったりすることも考えられます。
社会的な信用を失う
企業のデータが流出した場合、顧客や取引先からの信頼を失う可能性があります。情報管理の甘さを指摘され、取引停止や契約解除に至るケースも想定されます。
また、メディアで報道されれば、企業イメージの低下や株価への悪影響も懸念されます。
スマホのデータが漏洩した可能性がある場合の対処法
スマホのデータ漏洩が疑われる場合、迅速な対応が重要です。被害を最小限に抑えるため、以下の項目を参考に適切な対処を行いましょう。
ウイルススキャンを行う
セキュリティアプリなどを活用し、ウイルススキャンを実施しましょう。情報漏洩の原因がウイルス感染であるケースが考えられるためです。ウイルス感染が認められた場合、アプリの指示に従ってウイルスの削除を行いましょう。
すべてのアカウントのID・パスワードを変更する
情報漏洩が疑われる場合、すべてのオンラインアカウントのセキュリティを見直す必要があります。個人情報を登録しているすべてのサービスのメールアドレスやID・パスワードを変更することをおすすめします。
新しいパスワードは大文字・小文字・数字などを組み合わせた複雑で推測しにくいものを選び、可能な限り二段階認証を導入するのがポイントです。この対策により、不正アクセスのリスクを軽減できます。
スマホを初期化する
ウイルス感染によって個人情報が漏洩し、それらの個人情報を変更してもなお漏洩の懸念が残る場合、最終手段としてスマホを初期化することも検討しましょう。初期化することでデバイス内のすべてのデータとアプリを消去し、工場出荷時の状態に戻すことで情報漏洩の引き金となったウイルスを削除でき、新たな情報漏洩を防ぐことができます。事前に重要なデータのバックアップを取っておけば、復元することも可能です。
また、クラウドサービスの活用や定期的なバックアップを実施することで、万が一のデータ損失も防止できるでしょう。
スマホのデータ漏洩を防ぐための対策
スマホのデータ漏洩を防ぐには、日頃からセキュリティ対策を講じることが重要です。ここでは、日常的に実施できる対策方法について解説します。
OSやアプリを常に最新バージョンにしておく
スマホのOSやアプリはセキュリティ上の脆弱性が発見されると、それらを修正するためのアップデートが提供されます。脆弱性とは、不正アクセスに対する安全性が確保されていない状態のことです。
OSやアプリを常に最新バージョンに更新することで脆弱性を解消し、セキュリティリスクを低減できるでしょう。自動アップデート機能を有効にするなど、定期的な更新を心がけてください。
セキュリティ対策サービスを活用する
個人情報が流出してしまった場合に通知してくれる、セキュリティ対策サービスの利用も有効です。個人情報が流出するとダークウェブ上で取引される可能性があります。ダークウェブとは一般的な検索エンジンからアクセスができないWebサイト群のことで、不正に取得した個人情報や違法な商品などが取引されることがあります。
ドコモの「あんしんセキュリティ(プライバシー)」であれば、ダークウェブをはじめとしたインターネット上に自身の個人情報が流出していないかをモニタリングすることが可能です。個人情報の流出を検知した場合はユーザーに通知し、その後の対処のアドバイスも受けられます。
まとめ
スマホのデータ漏洩は、さまざまな原因で発生する可能性があります。盗難や紛失、不正サイトへのアクセス、暗号化されていないフリーWi-Fiの利用など、日常の行動が引き金となることもあるため注意してください。漏洩が起きると不正アクセスや金銭的な被害、さらには法的責任が課されるリスクなどが生じます。
スマホのデータ漏洩の疑いがある場合は、ウイルススキャンの実施やアカウント情報の変更、最終手段としてのスマホ初期化などの対処が必要です。
予防策としてはOSやアプリを最新の状態に保つこと、セキュリティ対策サービスを活用することが有効です。日頃から適切な対策を行うことで、スマホを安全に利用できるでしょう。