「ウイルスに感染しています!」といったスマホ画面に表示される警告は本物?

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スマホを使用中、画面に突然「ウイルスに感染しています」という警告が表示され、驚いた経験がある方もいるのではないでしょうか。このような警告を見ると不安になり、表示されているURLにアクセスしたくなる方もいるかもしれません。しかし、これらの警告は偽物である可能性があります。

この記事では、スマホ画面に表示される警告が本物か偽物かを見分けるポイントを解説します。偽警告が表示された際のリスクや原因、対処法なども解説するため、対応にお困りの方はぜひ参考にしてください。

目次

スマホ画面に表示されるウイルスの警告は本物?

スマホを使用していると「ウイルスに感染しています」「今すぐアップデートしてください」といった警告が突然表示されることがあります。これらの警告を見ると、多くの人は不安に感じるでしょう。しかし、こうした警告の大半はフェイクアラート(偽物)である可能性があります。ユーザーの不安につけ込み、不正なアプリやソフトウェアをダウンロード・購入させて、ウイルスに感染させたり、個人情報を盗んだりするといった目的があります。

特に、「30秒以内に」「今すぐ」といった、緊急性の高い行動を促すような文言が含まれている警告は偽物である可能性が高いです。

このような警告が表示された場合は、まずは広告を閉じ、サイトの履歴を消去するなど、冷静に対応することが大切です。もし、警告に従い、遷移したWebページで個人情報を入力してしまうと、個人情報を盗まれて不正利用されるリスクがあります。その際はスマホに登録しているクレジットカードの停止や、各種アカウントのID・パスワードの変更といった対応が必要になります。

偽警告に従ってアクセスしてしまった場合のリスク

偽警告に従ってアクセスした場合に生じる可能性のあるリスクを以下にまとめました。単にアクセスするだけでなく、サイト上で何らかの行動を起こすことで、以下のようなリスクが発生することがあります。

偽警告に従った場合のリスク 具体例
高額な費用が請求される 偽警告から遷移してアプリやサービスを使ってしまった場合、高額な費用を請求されることがあります。
デバイスを遠隔操作される 偽警告を通じてアプリやサービスを使ってしまった場合、マルウェア(スマホやユーザーに被害をもたらすことを目的とした、悪意のあるソフトウェア)に感染し、デバイスがハッキングなどの遠隔操作をされてしまう場合があります。
個人情報が漏洩する 偽警告から遷移したサイトでクレジットカード番号や口座番号などの個人情報を入力した場合、番号が漏洩し、不正利用される可能性があります。

スマホ画面に偽警告が表示される原因

スマホ画面に偽警告が表示されるのは、不審なURLへのアクセスや非公式のアプリのダウンロードなどに原因があります。これらの原因を詳しく理解することで、偽警告が表示されるリスクを減らせるでしょう。

不審な広告・URLにアクセスした

スマホに表示される広告のなかには、偽警告が表示されるようにプログラムが仕込まれているものがあります。これはサイトと広告が別々の仕組みで表示されているため、サイト自体が安全であっても広告部分に偽警告が表示されることがあるからです。そのため、本物の広告と間違えてアクセスしてしまうこともあるでしょう。

また、メールやSMSに添付された不審なURLにアクセスしたり、個人情報を入力したりすることで、偽警告が表示されるケースもあります。

非公式のアプリをダウンロードした

スマホのアプリは、公式のアプリストア(Google Play StoreやApp Store)以外からダウンロードすると、偽警告が表示されることがあります。この場合、アプリ自体に偽警告を表示する仕組みがあるパターンと、アプリ内に表示される広告にアクセスしたことによって偽警告が表示されるパターンがあります。

そのため、アプリをダウンロードする際は、公式のアプリストアから行いましょう。公式のアプリストアでは、一定の条件を満たしたアプリが提供されており、基本的には安全性が確認されているため、あんしんして利用できます。

スマホ画面に表示される偽警告の特徴・見分け方

スマホ画面に表示される偽警告には、以下のような特徴があります。

  • 偽URLで表示される
  • ウイルス削除に個人情報を求められる
  • 緊急性の高さを過度に訴求している

これらの特徴を把握することで、偽警告と本物の警告を見分けられるでしょう。それぞれの詳細について解説します。

偽URLで表示される

偽警告は本物のサイトを模倣して作られていることが多くありますが、URLまでは同じにできないため、似たような偽のURLで表示されているケースがあります。怪しいと感じた際は、ブラウザで本物のサイトを開き、正しいURLを確認した上で両者のURLを見比べてみましょう。

また、URLのアドレスバーにカギマークがついているかどうかを確認するのもポイントです。アドレスバーの先頭に表示されるカギマークは、そのサイトが暗号化されていることを示しています。これは、第三者から通信内容が読み取られにくい安全な通信が行われている証です。反対に「保護されていない」といった表示が出ている場合はそのサイトは暗号化されていないため、第三者に情報が見られている可能性があります。

さらに、URLのドメインが「.jp」「.com」以外の見慣れないドメインになっている場合も、偽サイトの可能性があります。このような場合は、アクセスしないようにしましょう。

ウイルス削除に個人情報を求められる

ウイルス削除のために個人情報の入力を求められる場合は、偽警告である可能性が高いでしょう。

セキュリティアプリなどによる警告の場合は、通常、個人情報の入力を求めることはありません。よって、個人情報を入力するように求められる場合は、偽警告だと判断した方がよいです。個人情報を入力してしまうと、なりすましや不正アクセスなどに悪用される可能性があります。

また、特定のボタンやリンクへの誘導など、何らかの行動を促される場合も注意が必要です。特定の行動を要求するような表示には反応せず、冷静に対応しましょう。

緊急性の高さを過度に訴求している

偽警告では、ユーザーを焦らせるために、「1分以内に」や「今すぐに」といったように、過度に緊急性を強調する文面が使われるケースがあります。このような文面は、ユーザーが冷静に判断する時間をあたえないことが目的です。

本物の警告は、制限時間を設けたり、ユーザーの行動を強制したりすることはありません。たとえば、「ウイルスに感染しました。1分以内に対処しないと取り返しがつかなくなります。今すぐ対応しましょう」のような内容の警告は、多くの場合が偽物です。このように緊急性を過度に訴求する文面には、十分注意しましょう。

ウイルス感染のおそれがある偽警告の主な種類

ウイルスの偽警告は主に3種類あり、それぞれ異なる手口でユーザーを騙そうとします。ここでは、特に注意すべき代表的な偽警告の種類について見ていきましょう。

個人情報や電話を要求される「サポート詐欺」

「サポート詐欺」は、企業のセキュリティセンターを装った偽の通知が表示され、個人情報の登録や指定の電話番号への通話を要求する手口です。この手口は、ユーザーの不安をあおり、個人情報を引き出すことを目的としています。また、指示に従うと、送金やギフトカードの番号入力を要求されることもあります。

もし、企業から貸与されたスマホで被害に遭ってしまった場合、機密情報の漏洩や取引先への不正アクセスなどのリスクがあり、企業の信用失墜につながります。そのため、セキュリティセンターやIT部門を名乗る人から連絡があった場合、相手の連絡先が本物かどうか確認し、慎重に対応することが重要です。

スマホのアップデートを要求される「アップデート詐欺」

「アップデート詐欺」は、スマホのOSアップデートを装ったポップアップが表示され、指示に従って進むと、不正なアプリのダウンロードや有料版の購入を促される手口です。この場合、不正アプリのダウンロードによってウイルスに感染したり、個人情報が漏洩したりする危険性があります。

正規のOSアップデートは、スマホの設定メニューから行うものであり、ポップアップ画面からダウンロードを求められることはありません。そのため、不審なポップアップが表示された場合は、無視して画面を閉じるか、スマホの設定メニューから直接アップデートを確認しましょう。

アクセスを要求される「セキュリティシステムの破損」

スマホの画面に「セキュリティシステムが破損しているため、すぐに修復する必要があります」という警告メッセージとともにボタンが表示されることがあります。これは「セキュリティシステムの破損」と称してユーザーの不安を煽り、「更新」ボタンやそのほかの指示に従わせることで、不正なアプリやソフトウェアをダウンロードさせる手口です。これらのアプリやソフトウェアには、ウイルスやマルウェアが仕込まれている可能性があります。

このような「セキュリティシステムの破損」を装った手口は、ウイルス感染・マルウェア感染だけでなく、個人情報の入力による情報漏洩や金銭トラブルなどにも発展する場合があります。もし警告メッセージが表示されても、急いでアクセスしたり、指示に従ったりしないようにしましょう。

スマホ画面に偽警告が表示された場合の対処法

スマホ画面に偽警告が表示された際は、冷静に対処することが重要です。以下で、具体的な対処法を紹介します。これらの方法を実践することで、被害を最小限に抑えられるでしょう。

無視して偽警告を閉じる

「偽警告」が表示された場合は、そのメッセージに従ってサイトにアクセスしたり、アプリをダウンロードしたりしないようにしましょう。すぐにサイトのタブを閉じたり、アプリを強制終了したりすることが大切です。

偽警告が表示されているだけではウイルス感染などの危険はありませんが、表示された警告に従ってしまうことで被害が生じてしまいます。脅迫的な表現に惑わされずに、落ち着いて対応しましょう。

非公式のアプリをアンインストールする

アプリのなかには、公式のアプリストア以外からダウンロードできる非公式アプリも存在します。そのようなアプリをダウンロードすることで偽警告が表示されたり、アプリ内の広告にアクセスすることで偽警告が表示されたりすることがあります。

そのため、非公式のアプリをダウンロードすることは推奨できません。もし、意図せずダウンロードしてしまった場合は、すぐにアンインストールしましょう。アプリを削除するには、設定メニューからアプリを選択して削除する、ホーム画面でアプリアイコンを長押しして削除するといった方法などがあります。

セキュリティ対策サービスを活用する

セキュリティ対策サービスを活用することで、偽警告によるリスクを効果的に軽減できます。

ドコモの「あんしんセキュリティ」は、偽サイトなどの怪しいサイトにアクセスしてしまった場合に警告画面を表示してくれる「危険サイト対策」機能を搭載しています。併せて「ウイルス対策*」機能も備えており、スマホのウイルス感染有無を検知し、ユーザーに通知してくれます。

あんしんセキュリティなどのセキュリティ対策サービスを活用することで偽警告やウイルス感染のリスクを大幅に軽減できます。特に、インターネットの利用に不安を感じる方や、セキュリティ対策を手軽に行いたい方にとっては、心強い味方となるでしょう。

また、「あんしんセキュリティ(プライバシー)」では、個人情報の流出を検知する機能も用意しています。ユーザーの個人情報が漏洩した場合、速やかに通知が行われるため、早期の対応が可能です。

*ウイルス対策機能は、Android 8.0以上のドコモスマートフォン・タブレットで利用可能

まとめ

スマホ画面に突然表示されるウイルス警告の多くは偽物です。これらの偽警告は、不審な広告やURLへのアクセス、非公式アプリのダウンロードなどによって表示されることがあります。
偽警告を見分けるポイントは、偽URLの表示、個人情報の要求、脅迫的な文章などです。代表的な偽警告には、サポート詐欺、セキュリティシステムの破損、アップデート詐欺などがあります。

もし偽警告が表示された場合は、無視して閉じる、不正なアプリをアンインストールするといった対処が効果的です。また、セキュリティ対策サービスを活用すれば、危険なサイトへのアクセスやウイルス感染を防ぐことができます。日頃から適切な対策を心がけ、スマホの安全性を保ちましょう。

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