アダルトサイト詐欺の手口とは？高額請求画面が表示された場合の対処法を紹介

アダルトサイト詐欺とは、スマホでWebサイトを閲覧している際に突然アダルトサイトのような画面が表示され、登録料金などの架空請求を促される手口の詐欺です。画面には、「会員登録完了」といった偽画面やポップアップが表示され、支払いを要求されます。

「支払い期日が迫っている」「登録料を支払わなかった場合は自宅や職場に督促状を送る」といった文言でユーザーの不安を煽ることで焦りを感じさせたり、家族・職場に知られるのは恥ずかしいという心理を利用したりして、金銭を騙し取ることが目的です。

アダルトサイトにアクセスすると、「支払わなければ督促状を送る」「裁判所で訴えを起こす」といった緊急を煽る文言が表示され、不安を感じる人もいるかもしれません。しかし、請求画面が表示されただけでは、実際に自宅や職場に督促状が送られたり、裁判を起こされたりすることはないため、ご安心ください。

もし、請求画面に「○○.example.ne.jp」といったリモートホスト名が表示されていても、これはプロバイダ側がインターネット接続時に割り当てるものに過ぎず、個人情報ではありません。また「Windows7のOSVerXXXXから」といったOSの情報を表示させることもありますが、これはユーザーの不安を煽るために偽の情報を表示していることが多く、端末の情報が盗まれているわけでもありません。表示された情報に惑わされず、冷静に対応することが大切です。

アダルトサイトの請求画面が突然表示された場合は、どの手順でどのように対応すればよいのかを理解しておくことが重要です。ここでは、具体的な対処法を2つ紹介します。

すぐに画面を閉じる

アダルトサイトの請求画面が唐突に表示された場合は、偽サイトや偽ポップアップの可能性が高いため、すぐにブラウザを閉じましょう。画面上のボタンを押したり、URLにアクセスしたりしなければ、大きな被害に遭う可能性は低くなります。

また、請求画面上に表示される「閉じる」などのボタンは偽ボタンの可能性があるため、ブラウザの閉じるボタンを使用するのも重要なポイントです。ブラウザを閉じられないときは、ブラウザアプリの強制終了を行ってみてください。

閲覧履歴・Cookie・キャッシュ情報を削除する

ブラウザを閉じた後も、再び請求画面を表示するための情報が端末に残っている可能性があります。繰り返し請求画面を表示させないように、Cookieやキャッシュ情報などを削除しましょう。

主な手順は以下のとおりです。

【Androidの場合】

1. AndroidデバイスでGoogle Chromeを開く
2. ブラウザ右上の「︙」アイコンから「閲覧履歴データを削除」を選択
3. メニューの「閲覧履歴データを削除」を選択

【iPhoneの場合】

1. iPhoneの「設定」から「アプリ」＞「Safari」の順で選択
2. 「履歴とWebサイトデータを削除」を選択

なお、機種やOSによって操作方法が異なる場合があるため、詳しくは機種やメーカーのWebサイトを確認しましょう。

ここからは、アダルトサイト詐欺に遭った場合の対処法を状況別に解説します。

Webサイトにアクセスしてしまった場合

画面に表示されたURLへアクセスしたり、ダウンロードボタンをタップしたりといったアクションだけでは会員登録したことにはならず、大きな被害にはつながりにくいと考えられます。

「会員登録ありがとうございました」「入会手続きが完了しました」といった画面が表示された場合でも、焦らずに前述した手順で画面を閉じることが大切です。ブラウザを閉じた後は、念のため閲覧履歴やCookie、キャッシュなどを削除しておきましょう。

電話してしまった場合

画面に記載されている電話番号にかけてしまった場合、相手にこちらの電話番号を知られた可能性があります。支払いを催促する電話などがかかってくる可能性があるため、かけた電話番号の着信拒否設定を行いましょう。

なお、着信拒否の具体的な設定方法については、以下の記事にて詳しく解説していますので参考にしてください。

知らない番号から電話がかかってきたらどうする？適切な対処法と今後の防止策

料金を支払ってしまった場合

クレジットカードや銀行口座などを利用して料金を支払ってしまった場合は、以下の対応を行い、二次被害を防ぐことが大切です。

• クレジットカードで支払った場合：間違った支払いである旨を伝えて、支払い停止の手続きを行う
• 銀行口座で支払った場合：組戻し（振込金の返却依頼）の手続きを行う

クレジットカード会社や金融機関への連絡を終えたら、警察や消費生活センターに相談し、適切なアドバイスを受けてください。相談先については、次の項目で詳しく解説します。

アダルトサイト詐欺の被害に遭った場合は、適切な窓口へ相談しましょう。ここでは、主な相談先について解説しますので参考にしてください。

警察のサイバー犯罪相談窓口

個人情報の入力によって電話番号やメールアドレスなどが漏洩すると、料金の支払いを催促する電話やメールが繰り返されたり、脅迫を受けたりする場合があります。このようなときは、速やかに詐欺の被害届を警察へ提出してください。

警察に相談する際は、請求画面やメールのスクリーンショット、アクセスしたWebサイトのURL、振込先の口座番号などを保存し、証拠として提出もしくは提示できるように準備しておきましょう。

• 警察庁のサイバー犯罪相談窓口
• 都道府県警察のサイバー対策窓口

消費生活センター

消費生活センターでは、架空請求に関するトラブルの相談や具体的な対策に関する情報提供を行っています。消費生活センターの窓口に赴くのが難しい場合は、消費者ホットライン「188（いやや）」に電話するとよいでしょう。

消費生活センターへ相談する手順

1. 電話番号「188（いやや）」に電話
2. 音声ガイダンスに従い「郵便番号」を入力
3. お住まいの地域の消費者センターにつながる

消費者ホットライン（188）への相談は無料ですが、通話料は相談窓口に接続された時点から発生します。また、各相談窓口の受付時間は異なるので、事前に確認することをおすすめします。

なお、一部の自治体では、メールやWebフォームを通じた消費生活相談も受け付けています。たとえば、福島県や千葉県ではWebフォームによる相談受付を行っています。

アダルトサイト詐欺に遭わないためには、日頃から対策をしておくことが大切です。ここでは、アダルトサイト詐欺に遭わないための具体的な対策法を紹介します。

不審なサイトにアクセスしないようにする

アダルトサイト詐欺に遭わないためには、日頃から怪しいURLにアクセスしないように注意することが大切です。送信元が不明のメールに記載されているURLや、Webサイト上にある広告などにも安易にアクセスしないようにしましょう。

また、そのほかの不審なポップアップ広告にも注意してください。たとえば、「あなたが当選しました」や「特別なオファーが待っています」といった、ユーザーの興味を引く内容で表示されることがあり、クリックを誘導してきます。こうした広告には、アダルトサイト詐欺のリンクが含まれている可能性も考えられるため、安易にクリックしないことが重要です。

さらに、無料の音楽ダウンロードサイトやゲームサイトなども同様に、「年齢確認ボタン」をクリックすることで、突然料金請求画面が表示される事例もあります。アダルトサイト詐欺と同様の被害に遭うリスクが高まるため、こうした広告やリンクに興味を引かれても、アクセスを控えるようにしましょう。

セキュリティ対策サービスを活用する

アダルトサイト詐欺を未然に防ぐには、セキュリティアプリやソフトなどのセキュリティ対策サービスを活用するのも一つの方法です。

「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」の「危険サイト対策」機能は、アダルトサイトの偽の会員登録画面や請求画面にアクセスしようとした際に警告を表示します。これにより、不安を煽る請求メッセージや詐欺に巻き込まれるリスクを軽減できます。また、怪しいサイトだと気づかずにアクセスしてしまうリスクも減らせるため、アダルトサイト詐欺の対策として有効です。

安全にインターネットを利用したいと考えている方は、「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」の導入をご検討ください。

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