無言電話はなぜかかってくる？出てしまった場合の対応方法やリスクを低減させる対処法を紹介

無言電話がかかってくる理由

無言電話がかかってくるのにはいくつかの理由があります。以下では、無言電話がかかってくる主な理由について解説します。

いたずらやストーカー行為のため

いたずらやストーカー行為として、無言電話をかけてくる場合があります。夜遅い時間や朝の早い時間など、日常生活に支障を与える時間を狙ってかけてくることもあるため、精神的・身体的にも大きな負担になる迷惑行為です。

いたずらの場合、「暇つぶし」「誰でもよいから自分の相手をしてほしい」といった理由で、全く知らない電話番号を無作為に入力しているケースもあるでしょう。また、ストーカーの場合は「好きな人の声を聞きたい」「嫌がらせをして困っている反応を聞きたい」といった理由から無言電話をかけることがあります。

犯罪などへの悪用のため

発信先の電話番号が現在使われているかを確認するために、悪意のある第三者が電話をかけてくる場合があります。これにより有効な電話番号を収集し、詐欺電話などの犯罪に悪用する可能性があるためです。

たとえば、電話に出た人物の声からおおよその世代や性別を推測し、特殊詐欺の標的に適した人物であるか確認しているケースがあります。声色から高齢であると推測した場合には、高齢者がターゲットになりやすい詐欺電話をかけてくる可能性があるでしょう。

なお、近年問題視されている電話による詐欺には以下のようなものがあります。

• 還付金詐欺（「還付金が返ってくる」などと謳い、金銭を振り込ませる詐欺）
• オレオレ詐欺（息子や親族などになりすまし、金銭を振り込ませる詐欺）
• 架空料金請求詐欺（「未払いの料金がある」などと謳い、発生していない架空の料金を振り込ませる詐欺）

無言電話がきっかけとなり、上記のような詐欺のターゲットとなるリスクも考えられるため、注意が必要です。

また、固定電話に無言電話がかかってきた場合は、空き巣が在宅の時間帯を確認しているおそれもあります。犯行前に何度か無言電話をかけることで住人が不在の時間帯を把握し、空き巣に入るというケースも考えられるでしょう。

無言電話などの不審な迷惑電話によるリスクを低減させる対処法

無言電話をはじめ、不審な電話によるリスクを低減させるためには適切な対処法を知っておくことが大切です。対応を間違えると、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。ここでは、不審な無言電話がかかってくるときの主な対処法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

非通知や知らない番号からの電話に出ない

非通知や知らない番号からかかってきた電話には、基本的に出ないようにするのが賢明です。

いたずらやストーカー行為目的の電話の場合、出てしまうことでさらに行為がエスカレートする懸念があります。また、犯罪を目的とした場合であれば、電話に出ることで番号が有効であることが知られてしまいます。そのため、「知らない番号や、非通知からの電話は基本的に出ない」ことを心がけましょう。

なお、非通知ではなく電話番号が表示された場合は、電話が切れた後にWebサイトで調べたり、メールフォルダ内で番号を検索して過去のメールに同じ番号が記載されていないか調べたりすることで、どこからの電話かを特定できる可能性もあります。しかし、調べた結果心当たりのない番号だと判断できた場合は、折り返さずに無視することが得策です。

着信拒否設定を行う

特定の番号から繰り返し電話がかかってくる場合には、着信拒否設定が有効です。ここからは着信拒否の設定方法を紹介しますので、迷惑電話に困っている方は参考にしてください。

キャリア側での着信拒否設定を活用する

着信拒否設定は、各通信キャリアが提供するサービス内で行うことができます。たとえばドコモをご利用の方の場合、最大で30件の着信拒否設定ができる「迷惑電話ストップサービス」のご利用がおすすめです。非通知番号からの着信もストップできるため、迷惑電話による被害を防ぐ際に活用できます。

Android端末の場合

スマホ側で着信拒否設定をするのも一つの方法です。Android端末とiPhone端末で設定方法が異なるため、自分の端末に合わせて設定をしましょう。

Android端末で着信拒否を設定する手順は、以下のとおりです。

1. ホーム画面を表示し、通話アプリを選択する
2. メニュー（︙）アイコンから「設定」を選択する
3. 着信拒否に関連した項目を選択し、設定を行う

iPhone端末の場合

iOS端末で設定する手順は、以下のとおりです。

1. ホーム画面を表示し、電話アプリを選択する
2. 履歴・よく使う項目・留守番電話のいずれかを選択する
3. 着信拒否を設定する番号の「i」マークを選択する
4. 下部へスクロールし、「発信者を着信拒否」を選択する

なお、ご利用中の機種・メーカーによって設定方法は異なります。詳しい設定方法は各機種の公式Webサイトをご参考ください。

セキュリティ対策サービスを活用する

無言電話をはじめとした迷惑電話による被害を防ぐには、セキュリティ対策サービスを活用するのもおすすめです。

ドコモの「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」の「迷惑電話対策」機能では、危険な電話の可能性が高い番号や迷惑電話の可能性が高い番号から着信があった場合に警告画面を表示します。そのため、誤って電話に出てしまうリスクを低減できます。

また、端末の電話帳に登録していない企業や飲食店から着信があった際には、発信元の企業名や飲食店名が表示されるため、電話に出る必要があるかどうかを判別できるのも特徴です。

無言電話に出てしまった場合の対応方法

もしも無言電話に遭遇してしまった場合は、相手に情報を与えないようにすることが重要です。電話口での発言を最小限にとどめ、すぐに電話を切ることが賢明です。

たとえば、電話がかかってきた際に「はい、△△です」と名乗ると相手に苗字が知られてしまいます。そのため、知らない番号から着信があった場合は「はい、もしもし」という発言のみにすることを意識し、相手の反応を確認しましょう。特に反応がなく、無言のままであれば何も言わずに電話を切っても問題ありません。

また、いたずらやストーカー目的の場合はむやみに怒ったり、相手を詮索するような発言によって相手の行為をエスカレートさせてしまうリスクがあります。そのため、発言を可能な限り抑え、冷静に対応することが大切です。

電話番号が表示されている場合は、前述した着信拒否設定を行うことで、同じ番号からの迷惑電話を回避できます。