パスワードの漏洩を防ぐ対策とは?漏洩する主な原因や対処法も紹介

インターネットを利用する上で、パスワードの管理は非常に重要です。しかし、単純なパスワードの使用や不適切な管理によって漏洩し、不正アクセスや個人情報の流出につながるケースもあります。万が一パスワードが漏洩した場合、被害の拡大を防ぐために迅速な対処が必要です。
本記事では、パスワードが漏洩する主な原因や対処法、そして安全に管理するための具体的な対策について詳しく紹介します。
目次
パスワードが漏洩する主な原因

パスワードの漏洩は、個人情報の流出や不正アクセスにつながります。特に、SNSやオンラインバンキング、ショッピングサイトなどのアカウントが乗っ取られると、金銭的な被害だけでなく、個人の信用にも影響をおよぼしかねません。
ここでは、パスワードが漏洩する主な原因について紹介します。
推測されやすいパスワードにしていた
パスワードが簡単すぎると、サイバー攻撃の対象になりやすくなります。たとえば「password」「123456」「abcdef」などは、ハッカーが推測しやすい代表的な例です。
また、自分の誕生日や電話番号、名前の一部など、個人情報に関連するパスワードも危険です。SNSなどから特定できる可能性があるため、悪意のある第三者によって簡単に突破されかねません。
不適切な方法でパスワードを保管していた
パスワードの管理方法が適切でない場合、第三者に盗み見られるリスクが高まります。たとえば、パスワードを紙のメモや付箋に書いて、机やパソコンの近くに貼っていると、簡単に他人に見られてしまいます。
また、スマホやパソコンのメモ帳アプリにパスワードを保存し、ロックをかけずに放置するのも危険です。デバイスを紛失した場合、不正アクセスされる可能性が高まります。
フィッシングサイトで個人情報を盗まれた
フィッシング詐欺は、ユーザーを偽のWebサイトに誘導し、ログイン情報を盗み取る手口です。たとえば、金融機関やオンラインサービスを装ったメールやSMSが送られてくるケースが挙げられます。
本文に記載されているリンクにアクセスすると本物そっくりの偽サイトにつながり、そこでIDやパスワードなどの個人情報を入力することで、攻撃者に情報がわたってしまいます。
なお、フィッシング詐欺については以下の記事でも解説していますので、併せてご覧ください。
パスワードの漏洩を防ぐための対策

パスワードの漏洩を防ぐためには、適切な管理とセキュリティ対策を徹底することが重要です。ここでは、パスワードの漏洩を防ぐための具体的な対策を紹介します。
複雑なパスワードを設定する
パスワードを安全に保つためには、推測されにくい複雑なものにすることが重要です。大文字、小文字、数字、記号を組み合わせて、複雑なパスワードを設定しましょう。
また、複数のサービスで同じパスワードを使い回さず、それぞれ異なるパスワードを設定することも重要です。パスワード管理ツールを活用すると、複雑なパスワードを簡単に管理することができます。
多要素認証を設定する
多要素認証とは、認証の3要素である「知識情報」「所持情報」「生体情報」のうち、2つ以上を組み合わせて認証することです。万が一パスワードが漏洩しても、追加の認証が必要となるため、不正ログインのリスクを大幅に減らすことができます。
たとえば、生体認証を所持情報や知識情報と組み合わせることで、指紋や顔認証に加え、パスワードやセキュリティキーの入力が求められるため、不正ログインのリスクをさらに低減できます。
セキュリティ対策サービスを活用する
どれだけ強固なパスワードを設定しても、フィッシングサイトに誘導されてしまうと、パスワードを盗まれる危険があります。詐欺サイトは巧妙に作られており、公式サイトと見分けがつかないことも少なくありません。
そのため、被害を未然に防ぐにはセキュリティ対策サービスの活用が役立ちます。たとえば、ドコモの「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」の「危険サイト対策」機能は、閲覧しようとしているサイトがフィッシングサイトのような危険なサイトだった場合に警告を表示してくれます。フィッシングサイトへのアクセスを防ぎ、パスワード漏洩のリスクを低減することが可能です。
パスワードが漏洩したことが判明した際の対処法
パスワードの漏洩が判明した場合、迅速な対応が求められます。漏洩したパスワードを放置すると、不正アクセスやなりすまし被害に発展しかねません。
ここでは、パスワードが漏洩した際の具体的な対処法を紹介します。
漏洩した可能性のあるアカウントを特定する
まず、パスワードが漏洩した可能性のあるアカウントを特定することが重要です。どのアカウントでどのようなパスワードを使用していたかを確認し、被害の範囲を把握しましょう。
漏洩したパスワードと同じ、または類似したパスワードを使っているサービスがあれば、被害拡大を防ぐために早急に変更する必要があります。
すべてのアカウントでパスワードを変更する
パスワードが漏洩したと判明した場合、すべての関連アカウントのパスワードを直ちに変更することが必要です。特に、同じパスワードを複数のサービスで使い回していた場合、1つのパスワードが流出することで、ほかのアカウントも不正アクセスされる危険があります。
新しいパスワードを設定する際は、英数字の組み合わせに大文字や記号を含め、推測されにくいものにすることが重要です。また、各サービスごとに異なるパスワードを設定し、パスワード漏洩時のリスクを分散するようにしましょう。
警察や金融機関などに相談する
不正ログインや不正利用の被害に遭った場合は、速やかに警察や金融機関へ通報しましょう。通報する際は、サイバー犯罪相談窓口に連絡し、被害状況を詳しく伝えます。スクリーンショットや取引履歴などの証拠を用意しておくと、スムーズな対応が期待できます。
不正ログインによってクレジットカード情報が悪用された場合は、クレジットカード会社や銀行にすぐに連絡し、不正利用の調査やカードの利用停止手続きを依頼しましょう。迅速に対応することで、被害を最小限に抑えられる可能性があります。
まとめ
パスワードが漏洩すると、不正アクセスや金銭的被害につながる恐れがあります。万が一、漏洩が発覚した場合は、影響を受ける可能性のあるアカウントを特定し、すべてのパスワードを速やかに変更しましょう。被害が発生した場合、警察への通報や金融機関への速やかな連絡も大切です。
パスワード漏洩の被害を防ぐためには、複雑なパスワードの設定や多要素認証の利用が有効です。さらに、セキュリティ対策サービスを活用し、危険なサイトへのアクセスを防ぐことも検討しましょう。