ブラウザがクラッシュする原因とは?具体的な対策も紹介

ブラウザを使用している最中に突然クラッシュし、作業が中断されてしまった経験はないでしょうか。頻繁にクラッシュが発生すると未保存のデータが失われたり、業務の効率が低下したりするため、適切な対策を講じることが大切です。
本記事では、ブラウザがクラッシュする主な原因と、そのリスクを軽減するための具体的な対策について詳しく解説します。
目次
ブラウザがクラッシュすることのリスクとは
ブラウザがクラッシュすると、作業中のデータが失われる可能性があります。特に文書作成やフォーム入力中にクラッシュすると、保存されていないデータが消えてしまい、作業の妨げになりかねません。
また、特定のサイトにアクセスした際に頻繁にクラッシュが発生する場合は、「ブラウザクラッシャー」の影響を受けている可能性があります。ブラウザクラッシャーとは、意図的にクラッシュを引き起こすWebページのことです。
ブラウザクラッシャーはウイルスではありませんが、強制的に開かれるWebページを通じて悪意のあるソフトウェアをインストールさせられたり、詐欺サイトへ誘導されたりするリスクがあるため、注意が必要です。
ブラウザがクラッシュする原因

ブラウザのクラッシュはPCだけでなくスマホでも起こる現象です。原因はさまざまですが、主に以下のような要因が考えられます。
メモリ容量が不足している
ブラウザはWebページを表示する際、メモリに必要なデータを一時的に保存します。しかし、メモリ容量が不足するとデータ処理が遅くなり、最終的にはブラウザがクラッシュする可能性があります。
特に複数のタブを同時に開いている場合や、動画やアニメーションが多いWebページを閲覧している場合は注意が必要です。複数のタブがあると、メモリ使用量が増加し、パソコンやスマホの処理能力に負担をかけます。
キャッシュとCookieが大量に蓄積されている
ブラウザはインターネットの利用を快適にするために、キャッシュやCookieを保存します。キャッシュは画像やデータを一時的に保存し、サイトの再訪問時に読み込みを早くする仕組みです。Cookieはログイン情報やサイトの設定を記録し、便利に使えるようにします。
しかし、キャッシュやCookieが溜まりすぎるとブラウザの動作が遅くなったり、メモリを圧迫してクラッシュの原因になったりすることがあります。特に古いキャッシュが残ると、最新のページが正しく表示されないこともあるため注意が必要です。
OSやブラウザに不具合が生じている
OSやブラウザに不具合があると、クラッシュの原因になるため注意しなければなりません。特に、古いバージョンのブラウザやOSは新しい技術との互換性が低く、一部のWebページやアプリが正常に動作しないことがあります。
また、未修正のバグが残っていると、特定の操作やページの表示中に突然ブラウザがフリーズしたり、強制終了したりすることも考えられます。
ブラウザクラッシャーの被害に遭っている
ブラウザクラッシャーとは、悪意のあるスクリプトやコードを含むWebページのことです。アクセスすると大量のポップアップが開かれる、フルスクリーン表示になり操作不能になるといった動作を引き起こします。
ブラウザクラッシャー自体はウイルスではありません。ただ、ブラウザクラッシャーによって悪意のあるサイトに強制的に誘導され、ウイルスをダウンロードさせようとするケースがあるため注意が必要です。
ブラウザがクラッシュした際の対処法

頻繁にブラウザクラッシュが発生する場合は原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。ここでは、ブラウザがクラッシュした際の具体的な対処法を紹介します。
ブラウザのキャッシュをクリアする
キャッシュはWebページの表示を速くする役割がありますが、長期間蓄積されるとメモリを圧迫し、ブラウザの動作が不安定になることがあります。
定期的にキャッシュを削除し、不要なデータをクリアすることで、ブラウザクラッシュを防ぐことが可能です。デバイスごとのキャッシュクリアの方法については、次の記事で詳しく紹介しています。
ブラウザのキャッシュとは?各ブラウザごとに削除する方法を紹介
不要なタブを閉じる
使用したタブを閉じずに開いたままにしていると、ブラウザのメモリ使用量が増加し、動作が重くなる原因となります。特に複数のタブを開いているとデバイス全体のメモリ負荷を高め、結果的にブラウザがクラッシュしやすくなります。
そのため、使用していないタブはこまめに閉じて、必要なものだけを開くようにしましょう。
デバイスの再起動を行う
長時間デバイスを使用し続けると、一時ファイルが蓄積し、システム全体のパフォーマンスが低下することがあります。そのため、ブラウザの動作が不安定になった場合は、一度再起動を試すのも有効な対処法の一つです。
定期的にデバイスを再起動することで、作業メモリがリセットされ、一時的な不具合が解消される可能性があります。
ブラウザのクラッシュによるリスクを減らす方法
ブラウザが頻繁にクラッシュする場合、影響を最小限に抑える対策を講じることが重要です。ここでは、ブラウザのクラッシュによるリスクを減らす具体的な方法を紹介します。
OSやブラウザをアップデートする
OSやブラウザのバージョンが古いままだと、不具合やセキュリティ上の問題が発生しやすくなります。特に古いブラウザを使用していると、最新のWeb技術に対応できず、動作が不安定になることがあります。そのため、OSやブラウザを最新バージョンにアップデートすることが重要です。
また、自動更新機能を有効にしておくと更新漏れが少なくなり、常に最新の状態を保つことができるためおすすめです。手動で更新する場合は、定期的にブラウザやOSの設定を確認し、最新版が提供されていないかチェックするとよいでしょう。アップデートを怠ると、脆弱性が放置され、セキュリティリスクも高まるため、適切に管理することが大切です。
セキュリティ対策サービスを活用する
ブラウザクラッシャーのなかには、悪質なサイトのURLへのアクセスを促し、ウイルス感染が目的のサイトに遷移するものもあります。危険なサイトにアクセスすると、ブラウザがクラッシュするだけでなく、不正なプログラムがインストールされかねません。そのため、セキュリティ対策サービスを活用し、リスクを軽減することが重要です。
ドコモの「あんしんセキュリティ スタンダードプラン」の「危険サイト対策」機能では、フィッシングサイトやウイルスサイトなど危険なサイトにアクセスしようとした際に、警告を表示します。そのため、ブラウザクラッシャーから不正なサイトへ誤ってアクセスするリスクを減らすことができます。
まとめ
ブラウザがクラッシュすると、作業の中断やデータの消失、さらにはセキュリティリスクにつながる可能性があります。クラッシュの原因としては、メモリ容量の不足、キャッシュやCookieの蓄積、OSやブラウザの不具合、さらにはブラウザクラッシャーなどが考えられます。
ブラウザのクラッシュは完全に防ぐことは難しいですが、適切な対策によって影響を最小限に抑えることができます。快適なインターネットを維持するために、今回紹介した方法を実践してみてください。