動画を見ようとしただけなのにSNSを乗っ取られた!?
30秒でわかる記事まとめ
- 休日は、SNSや動画視聴で暇をつぶす人も多いのでは。
- しかしSNSで流れてくる「タップするとアプリ連携を求める動画」に注意。
- 動画を見るためだけにアプリ連携を要求する投稿は罠。
休日はSNSから流れてくる動画で暇つぶし
思わぬ大雪で各地に被害が発生し、第三波とされる感染拡大で緊張も高まる昨今、年末年始は帰省を諦め、暖かい自宅でゆっくり過ごした人も多いのでは。そして寒い冬に外出を控えるとなれば、暖かい部屋でスマートフォンの画面を覗く機会も増えると思われます。そんなとき、暇つぶしにもってこいと言えるのがSNSと動画でしょう。
総務省の通信利用動向調査によれば、インターネット利用の目的・用途として「SNSの利用」や「動画投稿・共有サイトの利用」は広い世代で6割超、世代によっては7割を超えています。
インターネットにはプロの手による芸術作品から、一般人が偶然映していたハプニングシーンまで無数の動画が公開されています。世界中から注目が集まった動画のなかには数億回視聴されているものも存在するのです。そうした動画は人から人へと「おすすめ」されていき、やがてSNSにも転載されます。あなたもSNSの利用中、友人たちの投稿に混じって、そうした人気動画を見かけたことがあるはずです。「1000万人が夢中になったペットの可愛い瞬間」「危機一髪のクラッシュシーン50連発」「世界の美味しい鍋料理集めました」……思わずタップして内容を確かめたくなる動画ばかりですが、ちょっと待ってください。悪意ある人たちが罠を仕掛けているかもしれません。
自分のアカウントが被害を広げる手伝いをしてしまう
たとえばある日、スマホ片手にSNSを眺めていると、前述のような気を惹くタイトルの動画が流れてくるかもしれません。しかもよく見れば友人の投稿です。
自宅でくつろいでいるあなたは何のためらいもなく動画をタップします。すると、SNSから動画共有サイトに飛ばされ、動画アプリとあなたのSNSアカウントと紐づける許可を求められます。そのとき、気になる動画を一刻も早く見たいからといって深く考えることもなく許諾してしまうと……ほどなく、今度はあなたのアカウントが勝手にその動画を紹介し始めるでしょう。投稿した覚えのないあなたは困惑するしかありません。
もし上記のような出来事が起こった場合、悪さをしているのは、SNSと各種アプリを紐づける連携機能です。ただし、その連携内容にはさまざまな種類があり、勝手に投稿したり個人情報を取得したりする権限を与えることも可能なのです。
悪意ある人たちは、皆が興味を惹く動画をエサにして不特定多数のSNSアカウントの権限を得て個人情報を取得します。そしてさらなる個人情報を得るべく、動画を広める投稿を続けます。そうした投稿を見た人たちは、まさか勝手に投稿されているとは思いもしませんから、友人からのおすすめだと安心してタップしてしまい……と被害が際限なく広がり続けるわけです。
対策としては、「一般的に、動画を視聴させるためにアプリの連携を求めることはあり得ない」ということを肝に銘じて、決してタップしないこと。万が一、タップしてしまったら、ただちにSNSの設定欄からアプリ連携をキャンセルすることです。気になる動画を見つけても、安易にSNSのアプリ連携を許可してはいけません。
さいごに
あんしんセキュリティは悪意あるアプリをインストールした際にお知らせしてくれたり、危険なサイトへのアクセスをブロックしてくれたりします。アプリやサイトが安全かどうか自分で見分ける自信がないという方は利用してみてはいかがでしょうか。
※この記事は、マカフィー×ASCII.jp「せきゅラボ」掲載記事を元に制作されました。