「ワクチン優先接種予約」を騙る詐欺メッセージに要注意

#セキュリティニュース
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30秒でわかる記事まとめ

  • 新型コロナウイルスのワクチン実用化にめどが立ち始めた。
  • 悪意ある人たちが「優先的に接種できる」「治験に参加可能」などと偽り、あなたの個人情報や金銭を盗もうと画策する恐れあり。
  • 治験参加や優先接種はまずあり得ない。甘い言葉に惑わされず、マスク着用や手洗い・うがいを続けよう。

2020年を象徴する単語は……

この時期になると、世界各地の出版社や団体から「今年の単語」を発表した旨のニュースが届きます。たいていはその国で起きた象徴的な出来事を表わす単語が挙げられ、それぞれのお国事情を垣間見ることができるはずなのですが、今年はどうも事情が違うようです。

アメリカのメリアム・ウェブスター辞典が選んだのは感染症の世界的大流行を指す「Pandemic(パンデミック)」、イギリスのコリンズ辞典は都市封鎖を意味する「Lockdown(ロックダウン)」、そして日本でおなじみの新語・流行語大賞は「3密」と、単語自体は異なるものの、いずれも新型コロナウイルスに関連した単語を選んでいます。まさに世界全体がコロナ禍に巻き込まれた年だったと言えるでしょう。

しかし、終わりが見えないと思われたウイルスとの戦いにも光が見えてきました。感染を防止する最良の手段、ワクチンの実用化にめどが立ち始めたのです。一般的に、該当するウイルスのワクチンを接種することで、感染防止ないし感染時の症状を抑える効果が期待できます。すでに日本政府は各国の製薬会社と交渉し、ワクチン供給に関する合意を得ているようです。

ひとまずは一安心、と言いたいところですが油断は禁物です。悪意ある人たちはこのワクチンをエサにあなたを罠にかけようと企んでいます。

「治験参加」「優先予約」――甘い言葉は全部嘘!

あるとき、あなたのスマートフォンにメッセージが届くかもしれません。内容は、「治験参加者急募。新型コロナウイルスのワクチンを誰よりも早く打てます。応募はこちらから」「海外直輸入! ワクチン購入の優先予約を開始します。このURLから早い者勝ちです」あるいは「インフルエンザの予防接種、今なら優先的に接種可能。予約は下記URLより」といったものが考えられます。

ご家族に高齢者や乳幼児がいる人は「千載一遇の機会!」とばかりにURLをタップしてしまうかもしれませんが、ちょっと待ってください。これらはすべて、あなたを騙す偽メッセージです。連絡先を書いたところで治験には参加できませんし、クレジットカード情報などを書き込んでしまうと、優先購入どころか悪用されかねません。

まず治験参加者を不特定多数へのメッセージで募ることはあり得ません。直輸入も現実的ではないうえ、そもそも個人購入できるものではありません。また、インフルエンザの予防接種も予約殺到しているようですから、あえて病院が優先予約をアピールする必要はないはずです。

皆、喉から手が出るほど欲しいワクチンですが、厚生労働省からの発表をみる限り、日本での接種開始はまだしばらくかかりそうです。治験目的の接種もごく一部の人に限られるでしょうから、我々が早々に接種できる可能性は低いと考えるのが自然です。

悪意ある人たちは、常に我々の弱みに付け込んできます。悪魔のささやきに惑わされず、もうしばらくはソーシャルディスタンスを保ちながらマスク着用とうがい・手洗いを心掛けましょう。明けない夜はありません。

さいごに

治験参加や優先接種などの甘い言葉に惑わされてはいけません。心当たりのないメッセージが届いたときには、リンク先にはアクセスしない、万が一アクセスしてしまっても個人情報の入力は避けましょう。
危険なメールを送り危険なURLをタップさせる手口には、あんしんセキュリティの迷惑メール対策や危険サイト対策が有効です。一度利用してみてはいかがでしょうか。

※この記事は、マカフィー×ASCII.jp「せきゅラボ」掲載記事を元に制作されました。

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