実在企業を騙るプレゼント詐欺は見抜くのが困難です!
30秒でわかる記事まとめ
- 実在する企業のプレゼントキャンペーンを装った個人情報・クレジットカード情報窃取に注意。
- 企業が不正アクセスされて顧客情報流出、のちにその情報を悪用して詐欺が起きたという事例あり。
- 対策は、魅力的なプレゼントに惑わされず、公式Webサイトで真偽を確かめること。
あの人気商品が手に入る? 偽プレゼントキャンペーンに注意
ある日のこと、SMSに届いたメッセージを一読してAさんは驚きました。ネットで火が付き、現在入手困難な便利グッズをもれなくプレゼントすると書かれていたからです。
最初はまさかと思ったAさんでしたが、メッセージの送り主は自身が愛用している家電メーカーからで、利用者登録をしていたからか、メッセージの文面にもAさんの名前が入っていました。
すっかり安心したAさんは、せっかくだからとメッセージ内のプレゼントキャンペーン登録用URLと記されたリンクに飛びました。どうやら送料負担のみでもらえるようです。さっそく住所氏名のほか、送料を支払うためのクレジットカード情報を入力して応募ボタンをタップしました。
ところが、いくら待ってもプレゼントは届きません。そのうち、その有名家電メーカーから顧客情報が流出していたとのニュースがネットを駆け巡り、ほどなくメーカーからお詫びの文章がネットに公開されました。そこには、顧客情報を流用したプレゼント詐欺が流行しているとあり、Aさんが受け取ったあのメッセージも事例として記されていたのです……。
※以上はフィクションです。
流出した顧客情報を元にした巧みな詐欺
Aさんが体験したのはプレゼントキャンペーンを装ったフィッシング詐欺の一種です。ほかとひと味違うのは、企業から流出した顧客情報を巧みに使って企業を騙るため、メッセージの内容を信用してしまいやすいこと。
実際、企業のショッピングサイトが不正アクセスされて顧客情報が流出、のちにその顧客情報を使ったフィッシング詐欺が起きたという事例がありました。当然プレゼントはもらえず、個人情報(クレジットカード情報)だけが一方的に詐取されてしまうのです。
この場合、悪意ある人たちは利用者登録を握っていますから、メッセージの文面から詐欺かどうかを見抜くことは困難でしょう。
対策は、まず真偽を問うべく、直接Webサイトを検索したうえで確認することです。そして当該のキャンペーン情報が見当たらないなら、即座に詐欺と判断して忘れてしまうことが重要です。相手は偽サイトに個人情報を入力させるため、魅力的なプレゼントを提示してきますから、その誘惑に負けてしまっては元も子もありません。また、飛んだ先にウイルスが仕込まれていないとも限りません。ぜひとも冷静さを保っていただきたいものです。
さいごに
悪意のある人たちは巧みなメッセージを送り付け、個人情報の入力を促してきます。ご自身での真偽の判断に自身がない方は、あんしんセキュリティの危険サイト対策をしておけば安心です。万が一騙されてしまいメッセージに記載のリンクを押したとしても、アクセスするサイトが危険サイトとの評価や評判がないかをデータベースで確認し、危険な場合は画面上で警告を表示します。
※この記事は、マカフィー×ASCII.jp「せきゅラボ」掲載記事を元に制作されました。