令和元年に急増!カードすり替え詐欺に騙されやすい理由
30秒でわかる記事まとめ
- キャッシュカードをだまし取られる詐欺被害が急増
- 犯人は被害者にすり替えたカードを保管するよう指示し、発覚を遅らせる
- 警察や金融庁の職員が自宅に訪れてカードを確認することはない
カードすり替え詐欺の被害件数が2.4倍に
「振り込め詐欺」「アポ電」「オレオレ詐欺」などの呼称でも知られる偽電話詐欺。なかでも急増しているのが、キャッシュカードをだまし取られる「カードすり替え詐欺」と呼ばれる詐欺です。
警察庁の発表によると、令和元年上半期のカードすり替え詐欺の認知件数は1,393件に上り、前年同期の2.4倍に増加しています。また、固定電話にかかってくるイメージのあった偽電話ですが、スマートフォンへの着信も急増しており、警察が注意を促しています。
その手口と騙されやすいポイントは?
「カードすり替え詐欺」の手口は、実に巧妙です。
まず、警察官や銀行員を装う人物から、被害者に電話があり、「キャッシュカードが不正に利用されている可能性があります」と告げられます。
その後、詐欺グループの仲間が被害者の自宅を訪問。被害者に封筒を差し出して「キャッシュカードと暗証番号を書いたメモを封筒に入れて、保管するように」と指示します。
さらに「封印には割り印が必要」と被害者に印鑑を取りに行かせた隙に、あらかじめ用意していた別の封筒とすり替えます。
厳重に封印された封筒をすぐに開封しない被害者が多く、「詐欺かもしれない」と疑いを抱いたときには、口座からお金が引き出されてしまっているのです。
見知らぬ電話で「キャッシュカード」の話題が出たら要注意
こういった詐欺被害が発覚後、警察庁は「警察官や金融庁の職員が自宅を訪れ、キャッシュカードを確認することはない」と発表。見ず知らずの人がやってきてキャッシュカードの提示を求めても、応じないことが重要です。また、応じてしまった場合でも、キャッシュカードのような貴重品を見ず知らずの人の前に置いて、その場を離れないようにしましょう。
できれば、詐欺グループが自宅に訪ねてくる前に、偽電話の段階で対処したいもの。電話口でキャッシュカードやクレジットカードなどの話題を持ち出されたときは、すぐに家族や警察に相談しましょう。
令和元年上半期の「カードすり替え詐欺」被害者のうち、92.7%は高齢者。大切な家族が詐欺被害にあわないためにも、自分だけでなく、家族で対策を確認しておくことが大切です。
さいごに
詐欺被害を防ぐには、偽電話がかかってくるリスクを減らすことが重要。迷惑電話対策機能がついたドコモの「あんしんセキュリティ」なら、危険な番号からの着信を事前に警告してくれます。スマホで詐欺被害に遭うリスクを軽減することができ、安心です。
(文/アドバンスワークス)