その電話番号は本物!?「Googleマップ」を巧妙に利用した詐欺
30秒でわかる記事まとめ
- 自分から詐欺の犯人に電話してしまう事例がある!?
- Googleマップの機能を巧妙に利用した手口に注意。
- 金融機関や店舗などに電話する際は公式サイト確認の習慣づけを!
自分から詐欺の犯人に電話してしまうことがある!?
初めて行く場所の道案内で便利な「Googleマップ」では、行きたい施設や店舗のピンをクリックすると住所や営業日時、サイトURL、電話番号などの情報が表示されます。施設や店舗に行く際にさまざまな情報が確認できる便利な機能ですが、実はその機能を巧妙に利用してニセの電話番号を表示させ、自分から詐欺犯に電話をかけさせる手口があるのです。詐欺電話は「犯人から電話がかかってくる」イメージですが、自分でかけてしまう……とはどういうことなのでしょうか?
インターネットに使い慣れている人も騙されてしまう手口とは
なぜニセの電話番号が表示されるのか、それはGoogleマップの記載情報を「第三者が情報の修正を提案できる」という仕組みが関係しています。企業やショップの情報が間違っている場合、一般的には関係者が修正しますが、Googleマップでは誰もが情報修正を提案できるようになっています。記載に誤りがあった場合、迅速に正しい情報を反映する効率的な仕組みですが、巧妙に利用されニセ情報に書き換えられてしまうこともあります。
ニセ情報は発見され次第、修正されますが、詐欺用のニセ電話番号が表示されている間に見た人は、"罠"にかかってしまう可能性が…。詐欺の犯人に電話がつながると、自動音声などで操作を促され、個人情報を入力させられるなどのケースがあります。
知らない電話番号からの着信には「詐欺かも」と注意する心構えがある人でも、自分で調べて電話した番号が詐欺犯に通じていたり、Googleマップにニセの電話番号が載っていたりするとは考えにくいもの。この手口の詐欺は「自分で調べたという油断」と「有名企業やアプリの信用性」から、従来の詐欺手口より、だまされてしまう可能性が高くなる傾向にあるようです。
ニセ電話番号にだまされないための対策方法は?
- 電話をかけるときは公式サイトで電話番号を調べる
スマートフォンでは、Googleマップ上に表示された電話番号をタップするだけで電話をかけられますが、電話をかけるときは面倒でも公式サイトで確認し、公式サイト内に掲載されている電話番号を使う習慣をつけておきましょう。 - 電話をかけてしまったときは内容に注意
万が一、電話をしてしまった際は、自動音声ガイダンスの指示内容や処理の長さに注意してください。通常は番号と#記号の組み合わせで複数の選択肢を経て目的の操作へたどり着きますが、かなり早い段階で暗証番号などの入力を求められたり、極端に短く用件を処理された場合は詐欺の可能性を疑いましょう。 - 銀行やクレジットカードの明細書には必ず目を通す
今回の事例に限らないセキュリティの基本ですが、銀行やクレジットカードの明細書には必ず目を通し、覚えのない支払いなどがないかをこまめにチェックしましょう。
さいごに
「あんしんセキュリティ」の「あんしんナンバーチェック(迷惑電話対策機能)」は詐欺の可能性がある危険な電話について、着信時だけではなく発信時にも警告表示してくれるため、自分から詐欺犯に電話をかけてしまう…という可能性を減らすことができます。
今回はGoogleマップを例に紹介しましたが、インターネット上にはユーザーが情報を持ち寄ってコンテンツを充実させる仕組みが数多くあります。こういった仕組みを巧妙に利用する詐欺にあわないために、日頃からセキュリティへの意識を高めておきましょう。
(文/アドバンスワークス)