被害増加!"電子マネー"で支払いを請求する架空請求詐欺
30秒でわかる記事まとめ
- 架空請求を"電子マネー"で支払わせる詐欺の手口が増加
- 10代の若者も被害に!? 幅広い年齢層がターゲットにされている
- 妥協して支払うのはダメ!一度支払うと請求され続ける
架空請求の支払い方法に電子マネーを指定
コンビニエンストアで誰でも気軽に買えるAmazonギフト券やiTunesカードなどの電子マネー。最近ではプレゼントなどにも人気ですが、一方で電子マネーで支払いを請求する、新手の詐欺行為が増えています。
電子マネーはコンビニで24時間いつでも購入可能なため、電子マネー型の詐欺行為はATMから銀行口座に振り込ませたり、キャッシュカードを騙し取るよりも手軽にできてしまいます。そのため被害件数は年々増加しており、愛知県における平成29年上半期(1月~6月)の被害総額は約1億円にもなっています。
電子マネー型の詐欺行為は、年齢、性別に関係なく、幅広く被害にあっているのも特徴と言えます。下の表は、平成29年上半期における愛知県での被害状況の内訳を示したもの(愛知県警調べ)です。
年齢別の表では、もっとも多い50代(27.4%)を筆頭に高齢者の被害率が高くなっているとはいえ、20代(12.4%)、10代(4.4%)の若者も被害に遭っているのが分かります。
有料サイトの未納料金を請求してくるケースが大半
この詐欺で8割以上を占めるのが、アダルトサイトや出会い系サイト、有料サイトの未納料金を電話やメール、SMSで請求してくるケースです。動画サイトを閲覧していると突然「会員登録完了」といった画面表示があり、利用料金の請求画面に変更される場合もあります。また最近では、SNSのアカウントを乗っ取り、友人や知り合いになりすましてメッセージを送信して電子マネーを購入させる手口によって被害に遭う人も増えています。
有料サイトの未納料金を請求する犯行の手口で特徴的なのは、誰でも心当たりのありそうな内容の請求が届き、「無視すれば法的手続きをとる」などと不安を煽ってくることです。表示された電話番号に連絡をすると、「支払わないと裁判になる」と脅されることもあります。
そして犯人は、料金の支払い方法として、コンビニで電子マネーを購入し、電子マネーのカード番号(10数桁の英数字等)を教えるよう指示してきます。「電子マネーはコンビニ1店舗で5万円まで、数店舗に分けて購入するように」といった、第三者に疑われないような方法まで示してきます。電子マネーを買うときは「携帯電話を切らずに通話状態のままで。もし電話を切ったら、支払い意志がないものと見なして裁判にする」などと脅してくることもあるのです。
妥協して一度払ってしまうと、その後も次々と連絡が入り、何度も電子マネーを要求され続けることになってしまいます。
電子マネーでの支払い要求は詐欺の可能性を疑ってみるべき!
有料サイトの利用料金の支払いを電子マネーで要求してくることは通常ありませんので、もし電子マネーで支払いを求められた際は「詐欺かもしれない!」と疑ってみるべきです。
こうしたメールやサイトに遭遇した場合は、自分から電話をしたり、返信したりしてはいけません。一度思い止まって「怪しい」と感じたら、似たような手口による詐欺被害がないか調べるのも手でしょう。
また、万一、コンビニで電話をしながら電子マネーを買っている人を見かけたら、声をかけて、みんなで被害が増えるのを防ぎましょう。
さいごに
あんしんセキュリティの迷惑電話対策は、詐欺・架空請求などの危険な電話と思われる番号からの着信があった際、画面上に警告を表示し、被害を未然に防ぐことができるサービスです。詐欺業者からの電話着信など様々なトラブルからあなたを守ってくれます。
(文/エクスライト)